第2章 *ゴーストマリッジ*
学園長『第2陣も撃沈ですか..』
クロウリーが項垂れ、その傍らでエースとグリムが花婿候補たちのポンコツ具合に大爆笑している中、オルトは"笑い事じゃないよ!"と憤慨していた
オルト『このままじゃ兄さんが死者の国に連れていかれちゃう』
リドル『0時までもう時間がない..一刻も早くプロポーズを成功させなければ!』
すっかり日も落ちて闇の世界に染まった空と、スマホの時計を見比べながら焦りを見せる
『ん~~..』
ユウ『おっとっと..』
エース『は~笑った笑ったww。時間もあれだけど、の眠気もそろそろ限界って感じ?でもまだ早くね?』
『..イデさん、助けないと..』
ユウ『う~ん、今日はこのゴースト騒ぎで疲れちゃったからかもね。でも先輩の無事を確保しないと気持ち良く眠れないか。いったいどうしたら..』
学園長『こうなったら、残る花婿候補をかき集めるしかない!ユウさん!!』
ユウ『え~...』
学園長『結局、集まってくれたのは..0人!』
あれからユウたちは各寮の知り合いに事情を説明して花婿候補になってもらえないかと交渉を繰り返すも、頷いたのは一人もいないまま、再び購買部前へと戻ってきた
オルト『いくらなんでも薄情すぎるよ!』
余りの非協力的な現状に瞳を潤ませ、落胆と怒りに震えるオルトの肩を優しく叩く者がいた
ルーク『心配しないでくれたまえ。私たちがいるよ!』
オルト『ルーク・ハントさん!エペル・フェルミエさん!兄さんを助けに行ってくれるの!?』
ルーク『勿論。助け合いは美しいものだからね。それに、ヴィルの美貌がこれ以上辱しめられるのは耐えられないからね。エペルくんも、とってもやる気なんだ』
エペル『はい!絶対に寮長を助け出して、僕の力を認めさせてみせる!』
エース『第3陣は二人だけか。ま、フツーはこんな面倒ごとに巻き込まれたくな..』
リドル『僕も行きましょう』
エース『ええっ、何でっ!?まさかトレイ先輩たちを助けるために?』
リドル『当然それもある。ハーツラビュル寮生の失態は寮長である僕の責任だ。だが、それ以上に重要なことがある。エース、君は大切なことをお忘れじゃないかい?』
エース『大切なこと..?』