第5章 *LIB ナイトメア・ビフォア・クリスマス*
暫く歩くと目の前に塔のようにそびえ立つジャックの家へと辿り着き、呼び鈴らしきスイッチを押すと女性の悲鳴のような音が家中に響き渡った
キャーーーーー!!
ユウ『なんつー声のするインターホンなんだよ』
『これ毎日聞いてたら耳がおかしくなりそう』
ユウ『分かる。さて、人の家だし一応ノックもして返事が返ってきたら開けようね』
コンコン
バンッ!!
グリム『たのもーっ!ジャック・スケリントンー!』
ユウ『返事を聞いてからって言ったでしょうが!!ああもう勝手に入っちゃったし..仕方ない、僕たちも入ろう?』
『ん』
グリム『オマエばっかり美味いもん食おうったってそうはいかねえんだゾ。弁当と甘酸っぱい空気をよこせ!にゃっはーっ』
ユウ『まずはお邪魔しますでしょ。すみません、グリムが勝手に..お邪魔しまーす』
『お邪魔します、ガイコツさん』
先に入ってしまったグリムを追い2人も家の中に入ると、そこには悪ガキ3人組の手伝いをすると出ていったはずのスカリーの姿があった
グリム『...ん?』
スカリー『...』
グリム『スカリー?オマエここで何してんだ?』
スカリー『グリムさん..それにユウさんとさんまで..』
ユウ『あの3人の手伝いに行ってたんじゃ..?』
『...カボチャさん』
また会えて嬉しいはずなのに、あの丘でのことを思い出し、は気まずさに耐えきれずユウの背中へと隠れた
一方、何故かいるスカリーに疑問を抱き首を傾げるグリムの視界に、家の主であるジャックが眠っているのが見えた
グリム『あれ?ジャックのやつ、机に突っ伏してぐーすか寝てやがるんだゾ。ハロウィンの準備で忙しいつってんのに、呑気なやつだ』
ユウ『いや、準備サボって弁当漁りに来たグリムがそれ言う?』
グリム『おい、ジャック!おい!おーい!おおおーーい!』
机に飛び乗り肩を揺さぶり何度も呼びかけるが、よほど深く眠っているのか全く目を覚まそうとしない