第5章 *LIB ナイトメア・ビフォア・クリスマス*
サリー『ええ。その気持ちは私にもよく分かる。いつも貰ってばかりなのに、見ているだけで何も出来ない自分が悔しい。でも、今日トレイくんたちがお弁当を作ってみたらってアドバイスをくれたの。
勇気を出してよかった。あんな嬉しそうなジャックを見られたんだもの。貴女も勇気を持って、その大好きな人達にいつもはしないことに挑戦してみたらどうかしら?』
サリーの優しい声色と笑みが温かく胸にストンと入って全身に広がっていく。彼女の言葉に何も難しいことはないのだと感じると、胸のつっかえていたものが少し取れた気がした
『ん...やってみる。ありがと、お姉さん』
サリー『ふふ..貴女の想い人は誰なのかしら。ユウくん?レオナくん?それともジャミルくんたちの中かしら..?』
『?ここにいるみんなだよ。あ、でも学校にも、もうちょっといる』
サリー『みんなって...ああ、だから"達"だったのね。そう..ふふ』
『変なこと、言っちゃった?』
サリー『ううん、全然変じゃない。ただ、あの子達も大変なのね。きっとこれまでも、そしてこれからも..』
『???』
首を傾げるにまた1つクスクス笑うと、ユウたちへの同情も込めて優しくの頭を撫でた
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ハロウィン・タウン ジャックの家
休憩もそこそこに、ハロウィンの最終準備に入るため、各々持ち場へと戻っていった面々だったが..
グリム『やっぱりオレ様、さっきの甘酸っぱいのが食いたいんだゾ!ジャックの家にあるんだろ?今すぐ行こう!』
ユウ『こーらグリム。だからそれは食べられないって言ったでしょ。僕らだって音楽の最終確認するんだから..』
あれから結局、"甘酸っぱい空気"について何も教えてもらえず休憩が終わったため、グリムはその事がずっと気になって仕方なかった
ついでにサリーの作った弁当も食べたいと言い出し、1人駆け出して行ってしまったのを慌てて2人が追いかけたのだ
ユウ『まあ、こっちのチームは殆ど終わってるからいいけどさ..ジャックさんとちょっと話したらすぐ戻るからね。聞いてるー??まったくもう..』
『その時は私が抱っこして持ってくから大丈夫』
ユウ『ありがとね、』