第5章 *LIB ナイトメア・ビフォア・クリスマス*
3人の子供は、ジャックたちの紹介通りの悪ガキっぷりを惜しみなく発揮した
容姿をからかわれブチギレるポムフィオーレの2人
つまらないと言われ何故か張り合おうとするジェイド
舐めかけのキャンディをベタベタと服につけられるハーツラビュルの2人
同じ被害を受けそうになったレオナは甥っ子の相手で鍛えられた子供への対応を上手く使い、なんとか免れた(トレイに押しつけた)
そしてジャミルは
お近づきの印としてプレゼントされたモゾモゾ動く虫を手のひらに乗せたまま
静かに永眠した
ユウ『ジャミル先輩が死んだぁぁ!この人でなし!!』
『ジャミさん、虫さん苦手なのに..』
目の前でぶっ倒れたジャミルにアワアワしていると、背後では更にとんでもないことが起こっていた
セベク『貴様ーーーーっ!!』
ユニーク魔法でも使っているのかと思うほど、まるで雷撃のようなセベクの怒号が轟く
『ひゃぅっ!!』
ユウ『びっ、くりした。もう、なんだ、よ..
わあああああ!!!!なにやってんのあのアホは!?』
普通の人間であるユウですら耳につんざく大音量に、キンキンと鳴る耳を押さえて振り向くと、ショックがマレウスの肩に飛び乗りツノを掴んでいたのだ
さすがのユウも目の前の無礼千万に大絶叫し、両耳を伏せていたも、あまりの事態に恐怖に震えている場合ではなかった
『!!わわわ、それだめ!ツノ太郎怒っちゃう』
しかし、マレウスの身分も脅威も全く知らないショックは、焦る2人と怒るセベクの声も無視して、グイグイと両手でツノを引っこ抜こうとし始めた
ショック『いいわね、その本物の角!あたしもほしい。これ取れないの?1本ちょうだいよ』
イデア『あのマレウス氏に対して清々しいほど無礼!』
セベク『絶対に許さん!!その身で償ってもらうぞ!!!』
ついに堪忍袋の緒が切れ青筋を立てると、ペンを取り出しショックへと近づいていく。しかし、乗っかられているマレウスは、静かにそれを手で制した
マレウス『よせ、セベク』
セベク『し、しかしマレウス様...』
マレウス『よいと言っている。
…この無礼への礼は僕自身でしてやるからな!』