第5章 *LIB ナイトメア・ビフォア・クリスマス*
ショック『なによ、この毛むくじゃら』
ロック『さあな。猫にしちゃ大きすぎる』
早速興味を持ったのか、子どもたちはグリムの周りをぐるぐる囲み頭の先から足の先までじっくり見始める
バレル『珍しいから、俺たちのペットにしようか』
グリム『ペット!?失礼なやつなんだゾ!』
ジャック『君たちを呼んだのは他でもない。ハロウィンの手伝いをしてもらうためだ。なにせ人手が足りない。今は猫の手も借りたいぐらいだから』
ショック『だからこの猫ちゃんの手を借りてるの?キャーハハハ!』
ロック『そりゃぼくたちの方がうんと役に立つさ。そうだろ?』
バレル『当然だな。こんな間抜け面の猫よりずーっと!』
『『『アハハハハハ!』』』
馬鹿にしたように甲高い笑いを響かせながら、子どもたちはグリムの長い尻尾を掴むとブンブン振り回し始めた
グリム『ふなーっ!オレ様の尻尾を掴むなーっ!』
ユウ『ほーら言わんこっちゃない。振り回されてんじゃん』
『この子たち、ちょっと怖い...』
セベク『これはまた、えらく品のない化け物が出てきたな』
スカリー『ハ、ハロウィン・タウンにもこんなにうるさ..賑やかな方がいらっしゃるのですね』
サリー『ああ..あの3人がごめんなさい』
町長『普段は丘の近くの、町外れに住んでいるんだ。私の手には負えない悪ガキ共だよ』
レオナ『人手って..本当にこんなチビ共が役に立つのか?』
ジャック『背に腹は代えられないよ。彼らには今晩君たちが眠る場所の準備をしてもらおうと思ってる。スカリーくんが随分と寝不足だったようだったからね。必要だろう?』
スカリー『ジャック様..!なんと親切なお方!さすがはハロウィン・タウンの王でございます』
エペル『寝床か。それは確かに準備してもらいたい、かな?』
ロック『そうだぞ。ぼくたちに感謝しろよこのチンチクリン』
ロックのこの一言がきっかけとなり、広場は瞬く間に阿鼻叫喚と化した