第5章 *LIB ナイトメア・ビフォア・クリスマス*
『..じゃあ、一緒にいていい?』
セベク『ああ。マレウス様からもお前を任されている。せいぜい僕の役に立って、しっかり側を離れずついて来い』
『ん..セベク、好き』
セベク『!!い、いちいちお前は大袈裟なのだ!まったく..//』
口ではそっけないが、その声色・表情や撫でる手つきは優しく、素直なようで素直になれない彼の精一杯の愛情表現だった
『んふふ..』
ジャック『うんうん、仲がとても良くて微笑ましいね。君たちは恋人同士なのかい?』
セベク『うおっ!?』
甘い雰囲気に割って入るように、ぬっと顔を出したジャックにビクッと肩を震わせ、顔を真っ赤にしてすぐに首を横に振った
セベク『ば、馬鹿なことを言うな!!そのような浮ついた関係などでは..』
『こい、びと?』
セベク『お前は少し黙っていろ』
『むぅ』
ジャック『おや、違ったのかい?さっきから君たちを見ていたけど、セベクくんの言動には優しさが溢れているし、何よりも表情が愛しい人を見るようなものだったからてっきり..』
セベク『〜〜っ//断じてそんなことはない!』
ジャック『ふうむ。くんからも君のことが大好きだというオーラがありありと見えるんだけどなあ..』
セベク『..本当に、そうなのか?』
小さな期待を持って見下ろすと、はそれに応えるようにふわりと愛らしい笑みで頷いた
『ん。大好きだよ』
セベク『.........そう、か』
嬉しい答えに上がる口角を抑えきれず、熱の灯るアンティークゴールドを細めてもう一度の頭を撫でた
ジャック『これで本当に恋人じゃないなんて...ツイステッドワンダーランドの人たちは本当に不思議だ。ねえ、ゼロ?』
ゼロ『ワンワン!』
スカリー『ふあ..』
二人を見守るジャックの耳(あるのか?)に小さなあくびが聞こえる。振り向くと、スカリーが眠たそうに口に手を当てていた
ジャック『んん?スカリーくん。もしかして寝不足かい?』
ゼロ『クゥーン..』
スカリー『あっ、い、いえ..我輩としたことがあくびだなんてはしたない真似を..どうかお許しください』
セベク『なんだ。随分と早起きをしていたと思ったら、まさか眠れなかっただけか?』