第2章 *ゴーストマリッジ*
エース『え?胡散臭い笑顔の間違いじゃ..』
デュース『恐らく相手には、あれが素敵に見えるんだろう』
『ジェイさんの笑顔、素敵だよ?』
ユウ『う~ん。今日だけはと感性が全く合わない気がする』
軽く自己紹介を済ませたジェイドは、イライザ姫が何かを言う前に、先手を取って懐からあるものを出してイライザ姫へと捧げた
ジェイド『まずはお近づきの印に、こちらをお受け取りいただけますか?』
イライザ『まあ、綺麗なお花..私に?』
ジェイド『はい。僕が摘んできた花です。貴女によくお似合いかと思いまして』
タンタンタン...
『むぅ..』
エペル『(あぁ~ちゃんがイライラしてきて、足を鳴らし始めちゃった。嘘でも贈り物を他の人に渡してるのを見るのは嫌なんだな)』
ユウ『、落ち着いて落ち着いて』
『落ち着いてるもん』
ルーク『兎の君、君も花の贈り物が欲しいのかい?』
『...お花、じゃなくてもいい、けど。なんか..』
ルーク『なんだい?素直に言ってみるといい』
優しく促すと、は何度か視線をさ迷わせた後、真っ直ぐに画面の向こうのイライザ姫を見つめた
『...羨ましい..』
イライザ『素敵、とっても嬉しいわ!どうしましょう、胸がときめいちゃう..』
フロイド『ジェイド調子良すぎ。それ、山でとってきた猛毒の花って言ってたやつじゃん。植えるとこないからって、厄介者を押し付けてるだけだろ』
いい雰囲気をぶち壊すフロイドの発言に、会場はおろか画面越しのユウたちさえも固まった。しかし、ジェイドは対して気にする様子もなく、笑顔で頷いた
ジェイド『はい。この花は毒性が高く、テラリウムに植えると、他の植物を全てダメにしてしまうんです。本来なら、素手で触るだけで手が被れるはずなんですけどね。ゴーストには効かないようです』
勉強になりました、と悪びれもなくギザギザの歯を見せて笑うジェイドに、イライザ姫の平手打ちが決まった
イライザ『物騒!!!』
バッチーーーン!!
ジェイド『痛いです!!!』