第5章 *LIB ナイトメア・ビフォア・クリスマス*
アズール『今..ジャックさんの..と、と、とれた頭が歌って..!』
ジャミル『衝撃的なシーンを見てしまった..』
リドル『頭がとれたままであの美声とは..流石ですね..』
グリム『ふなーっ。オレ様今晩ジャックの生首を夢に見ちまいそうなんだゾー!』
ユウ『グリム。今日もいつもみたいに3人で寝よう』
『わわ..あたま、とれ、た..お話し、してる』
ユウ『は若干カタコトになりかけてるし』
呆然とするアズールたちをからかうように、ジャックはそのままの状態でズンズンと近づく。生首を持ったまま近づかれ、アズールたちは恐怖に慌ただしく後退りした
アズール『うわっ。ジャックさん!頭を持ったままこちらに来ないでいただけますか!?』
グリム『おい、アズール!リドルも!オメーら寮長なんだからなんとかするんだゾ!』
リドル『無理をお言いでないよ。首のはね方ならまだしも、取れてしまった頭の戻し方なんてボクは知らない!』
ギャーギャーとジャックに怯え戸惑う3人の姿に、後方で見ていたジャミルは珍しい光景にケラケラと笑い声を上げていた
ジャミル『はははっ。リドルとアズールのこんなに焦った顔なんてそうそう見られるもんじゃないぞ』
ユウ『性格クソ悪いですね』
ジャミル『俺の背中に隠れているくせに、そんなこと言っていいのか?今ならお前をつまみ出してあっち側に送ってやってもいいぞ?』
ユウ『わージャミル先輩なんてお優しいんでしょー。その頼もしい背中に隠していただきありがとうございまーす(棒)』
ジャミル『お前ってやつは..』
『あうあうあう...』
ジャミル『お前は少し落ち着け』
スカリー『ああ、やはりジャック様は皆を震え上がらせる..素晴らしいお方です!ハロウィンのために全力を尽くすそのお姿は、まさに我輩が思い描いた通りのジャック様。
それなのに..それなのに何故、いつも通りのハロウィンでは不服とおっしゃったのでしょうか?我輩の憧れは..』
『カボチャさん、大丈夫?』
スカリー『え?』
手をツンと突かれ手元を見下ろすと、いつの間にか落ち着きを取り戻したが隣に寄り添い不安そうに見上げていた