第5章 *LIB ナイトメア・ビフォア・クリスマス*
セベク『くっ..!マレウス様に恥をかかせてたまるか!』
ヴィルと違い殺気は放ってこないが、仕える主の面目を立たせるためにも、セベクはペンを取るとグリムの代わりに机へと向かう
ユウ『助かる〜』
セベク『傍観する気か?ユウは助手だ。新しいインク瓶を持って来い!』
ユウ『へーい』
『私は?私は何したらいいの?』
セベク『お前は...僕の隣に座れ。僕がまとめるからお前は補足と修正点があれば言え』
『ん、分かった。じゃあ、隣座るね』
そう言って長椅子に腰掛けると、セベクは自分で言っておきながら一気に近づいた意中の相手との距離に戸惑い、ペンを握る手に力がこもる
セベク『うぐっ...!』
『どしたの?気分悪い?』
セベク『な、なんでもない!ええい、いいから離れるな!ここにいろ』
『??ん』
ユウ『はぁ〜〜????頭からインクかけたろか?』
レオナ『そりゃいいな。是非思いきってやってくれ』
ヴィル『二人ともやめなさい』
グリムと交代しとユウのサポートもありながら、サラサラと企画書を書き進めていく。書き取りや、まとめること等といった事務仕事が得意なセベクは、マレウスの側近として鍛えられたその能力を十二分に発揮し、完成した企画書は誰が見ても分かりやすい良作となった
『わわ、セベクすごいね。見やすくて分かりやすい』
ユウ『脳筋かと思ったらこういうインテリ系もできるんだぁ。意外』
ヴィル『エペル、同級生でしょう?あんたもあれぐらいやってみせなさい』
エペル『か、簡単に言わないでください!セベククンはああ見えて..成績がいいんです。特に筆記試験は1年生の中でも上から数えたほうが早いんですよ』
ヴィル『ええっ、ああ見えてそうなの..!』
セベク『僕はどう見えているんだ』
『強くてカッコよくて色んなことできるすごい人って思ってるけど..』
セベク『っ..//ふ、ふん。マレウス様の従者たるもの無様な姿を晒す訳にはいかないからな。
武術や魔法はもちろん、勉学にも手を抜きはしません。全てはマレウス様のために..』