第5章 *LIB ナイトメア・ビフォア・クリスマス*
リドル『まあ..否定はしない。トレイの作るハロウィンのお菓子はそれはそれは凝っているからね』
『ん。トレイさんのお菓子はすっごく美味しいから、今年のハロウィンすごく楽しみだったの』
トレイ『そうか。戻ったらたくさん作って食べさせてやるから楽しみにしていてくれ』
『ん!』
グリム『オレ様も美味いもんを食うチャンスがなくなるのは絶対に嫌なんだゾ!』
ジャック『ふうむ。食事ねぇ。これまであまり気にしたことがなかったな』
ジャミル『あ。え、ええと..ジャックさんたちは、その..食事は、されるんですか?』
ジャック『え?やだなあ。当然、するに決まってるじゃないか』
ジャミル『ああ。そうなんですね..ははは。
変に気を遣って損したな』
セベク『なにが当然なのか全く分からん..骨なのに食事は取るのか』
ジャック『ふうむ。ここでも意見が分かれたか。参ったね..』
イデア『あ、あ、あの〜..』
ここでずっと後ろで縮こまっていたイデアが恐る恐る手を挙げる。一斉に視線が集まりビクッと震えながら口を開く
イデア『拙者としては、音楽とか飾りとか食事とかどうでもいいし、むしろスカリー氏に賛成なんですけど..そ、その..1つ気になったことが..』
レオナ『ああ。どうにも引っかかる発言があったよなぁ』
レオナもその隣にいたマレウスも同じことを思っていたのか、イデアの言葉に頷いて代わりに続きを紡ぐ
マレウス『グレイブス。お前は、ゴーストをどうするつもりなんだ?』
スカリー『はい。我々の手で、悪質なゴーストを魔法で消し去ってしまいましょう』
『『『『!!』』』』
その瞬間に最初に出会った時のように、全員の殺気がスカリーへと向けられる
ハロウィンにおいてゴーストは主役とも言える招くべき大事な客。そのゴーストを消し去るというハロウィンの根底から否定する発言は聞き捨てならなかった