第5章 *LIB ナイトメア・ビフォア・クリスマス*
ユウ『やっかましいやつだなもう..、お耳痛くない?』
『ユウが塞いでくれたから大丈夫。ありがと』
スカリー『セベクさんは、随分と情熱的な方でいらっしゃるのですねえ。やはり親近感を抱かずにはおれません』
ジャック『どうだい。この人たちならきっと、僕たちの知らないハロウィンを教えてくれる。今年のハロウィンを盛り上げるために彼らの意見を聞こうじゃないか!』
自分たちの絶対的支配者であるジャックの呼び声に、住人たちからは歓声と拍手が鳴り響く。それを手で制すると、こちらへと向き直り改めて問いかける
ジャック『それではツイステッドワンダーランドの皆さんにお聞きしよう。最高のハロウィンとは、どんなハロウィンだと思う?』
スカリー『はい、ジャック様』
手を高々あげ一歩前へと進み出ると、企画書を片手にスカリーは口を開く
スカリー『我輩の考えます最高のハロウィンは..
静寂。
素朴。
清貧。
これぞハロウィンでございます!』
『『『...え?』』』
ジャック『へえ。静寂で素朴で清貧なハロウィンか。そりゃなかなか面白そうなアイデアだね』
スカリー『はい。我輩にしばし説明を差し上げる時間をくださいませ。
…まずハロウィンというものは静かでなければいけません。己の鼓動が聞こえるような静けさの中にこそ真の恐怖はあるのです。静寂の中で厳かに孤独と恐怖を楽しむ
..これぞハロウィンでございます』
ユウ『なんか、思ってるのと違ったね』
『ん..もっと楽しいものだと思ってた』
ジャック『なるほどね。確かに、なんの音のない静かなハロウィンっていうのも恐ろしくていいかもしれない』
ジェイド『お待ち下さい!』
ジャック『どうかしたのかい』
ジェイド『恐れながら申し上げます..ハロウィンは静かなものであるべきというスカリーくんのご意見..果たして本当にそうでしょうか?
ハロウィンの恐ろしく、そして楽しい雰囲気を作り上げるために、音楽は欠かせません。
せっかくの年に一度の10月31日。場に合った音楽でハロウィンのムードを盛り上げなくては』