第4章 *グロリアスマスカレード*
『はぁっ..はぁっ..//』
マレウス『達する瞬間でもお前は美しいな。少し激しくしすぎたか..すまないな』
『ん、気持ちよかった..//』
マレウス『そうか..だがあまり僕を誘惑するな。次は途中で止めてやれなくなる』
苦笑しながら髪を撫でて強く抱きしめると、取り出したマジカルペンを振るい黄緑の魔法がを包む。するとドレスがとても手触りのいい寝間着へと一瞬にして変わった
『ん..あり、がと』
マレウス『ドレスはユウの部屋に転移させておいたから、後で受け取るといい。
さて、お前に触れたいという僕の気は済んだ。次はお前の願いを叶えてやろう』
『何でもいいの?』
マレウス『ああ』
『じゃあ、外に連れてって』
マレウス『外に?構わないが、もうこの時間では店は空いていないだろう』
『ううん、違う。高いところからこの街を見てみたいの。きっとすごくキラキラしてるから』
マレウス『なるほど、夜景が見たいということだな。いいだろう、では早速この街を一望できる最も高い場所、救いの鐘のある鐘楼へと向かおうか』
『ん』
マレウス『しかしその格好では寒いだろう』
を抱き起こし、もう一度ペンを振ると大きくふかふかのコートが現れた。それを着せてやると、は鼻先をコートに埋めてへにゃりと笑みをこぼした
『んへへ、マレウスの匂いがする』
マレウス『それは僕のコートだからな。お前には大きすぎたようだ、体が綺麗に納まってしまった』
『あったかい』
マレウス『ふっ、それで暫くは問題ないだろう。では行くぞ、僕がいいと言うまで目を閉じているといい、移動の速さと景色で目が眩む』
『ん』
横抱きにして立ち上がり深紅の瞳が閉じたのを確認すると、マレウスたちはシュンと姿を消して、あっという間に鐘楼の最上階へと辿り着いた
ノーブルベルカレッジ・鐘楼最上階
秋の夜らしいとても冷たい風が吹き抜ける。マレウスの腕に包まれたまま見下ろすと、街の明かりが点々とついており、幻想的な景色に思わず感嘆の声が溢れる
『はわ..すごい、綺麗、キラキラ』
マレウス『ああ、人々の営みが作り出したとても美しい景色だ』