第4章 *グロリアスマスカレード*
『..ねぇ』
マレウス『どうした?』
『ありがと、側で助けてくれて。街のお話もいっぱい聞かせてくれたし、お花の時もずっとマレウスに助けられてた』
マレウス『僕はただ、お前を守ってやりたいと思って行動しただけだ。街の話もお前の反応が見たいがためにしていた。紅蓮の花の件については、前にも言ったがお前が決め手になってくれたおかげで解決した。だから、助けられたのは僕の方だ』
『...優しいね』
体に吹きかかる冷たい風に身震いしながらマレウスの胸に頬を寄せる。大きな手の平が晒された頬を包み優しく撫でる。安心できる相手に包まれ、触れる温もりが心ごと解かしていく
マレウス『事実を言ったまでだ。お前は自分が思うより強いやつだぞ、自信を持て』
『ん....くしゅん!』
マレウス『くっ、はははっ!そろそろ戻るとするか。このままではお前が風邪を引いてしまうな』
『んむ』
頷いたを抱え直すと、もう一度街の夜景を目に焼き付けてその場から一瞬で姿を消した
ノーブルベルカレッジ・ユウ達の部屋
ユウ『はいお帰り』
『ただいま』
マレウス『約束通り部屋まで送ったぞ。これでいいか?』
ユウ『うん、ありがとう。というか、いきなり頭の上からのドレスが降ってきてビックリしたよ。あれってツノ太郎の仕業でしょ?』
マレウス『ああそうだ。しかし..ははっ、まさかお前の上に落ちるとはな。
寝間着に変えてやったから、このまま寝かせてやってほしい』
ユウ『分かったよ。じゃあ、お部屋に入ろう。一緒に寝ようね』
『ん』
マレウス『待て』
『ん?..わ..』
振り向いたの額にそっと口づける。後頭部に添えられた手が長い黒髪をかき分け、白い首筋につけられた赤い花が見せつけるように顔を出した
ユウ『!!』
くっきりとつけられた痕に驚いてマレウスを見上げると、挑発するようにライムグリーンが細められた
マレウス『ではな。おやすみ、2人とも』
『おやすみ』
ユウ『(ついに手出してきたか)おやすみツノ太郎』
ヒラリと手を振り上機嫌な足取りで、妖精王は光の粒を残してフワリと消えていった
終わりです
長々書く癖を直したい