第4章 *グロリアスマスカレード*
ノーブルベルカレッジ・の部屋
『んっ..ふっ..ぁ..//』
マレウス『...』
『ゃ、ん..っ//ツノ、たろ..っ//』
真っ暗で静かな部屋に甘い声が広がる。熱い吐息がむき出しの背にかかり、柔い唇が肌を滑るたびに快楽が全身を駆ける
シーツに縋っていた顔を上げて視線を横に向けると、暗闇の中でも妖しく光るライムグリーンが、獲物を狙う欲の炎を燃やしていた
マレウス『もっと、その声を聞かせろ』
ーー数分前
宿泊場に到着した一同は明日の時間を確認したあと解散となり、各々の部屋へと分かれていった
マレウス『...』
シルバー『マレウス様?どうかなされましたか』
セベク『どこかお体に異変がありましたか!?すぐに魔法医術士を呼んで参ります!』
マレウス『いや、どこも悪くはない。ただ..』
自身の胸を服の上から掴みながら暫し考えると、部屋へと戻ろうとするユウとの背中へと呼びかける
マレウス『、少し僕と付き合ってくれないか?お前と話したいことがある』
『私と?いいよ。ユウ、先にお部屋に行ってて』
ユウ『うん。ツノ太郎、話が終わったらちゃんと僕の部屋に送ってよね』
マレウス『ああ、約束しよう。では、こちらへ』
『ん』
マレウス『お前たちも部屋に戻れ。これは僕たち二人だけの話だ、邪魔はしてくれるな』
シルバー『分かりました』
セベク『はっ、仰せのままに。おい人間、くれぐれも若様に失礼の無いようにするのだぞ』
『しないもん』
マレウス『くくっ..行くぞ』
むくれる頬に喉を鳴らして笑いながら小さな手を取ると、背中に数多の感情がこもった沢山の視線を受けながら、マレウスはの歩幅に合わせて歩きだした
マレウスが連れてきたのはが寝泊まりする部屋だった。鍵を開けて中に入りドアを閉めると、後ろ手で鍵を閉めて明かりもつけないままを後ろから強く抱きしめた
『ツノ太郎、どうしたの?』
マレウス『...』
『えと..怒ってる?私、何かしちゃった?』
マレウス『いいや、お前は何もしていない。だが..』