第4章 *グロリアスマスカレード*
ニヤニヤと含みのある笑みでステップを踏むチェーニャに、嫌そうな顔で仕方無しにステップを合わせる
『..はぁ』
チェーニャ『ネージュが嫌いか?』
『ん』
チェーニャ『ちぃとは隠す努力をしたほうがええよ。まあ、人のことにとやかく言う気はにゃーけど』
『あの人もそうだけど、猫さんのところの人たちは私の嫌いなキラキラがあるの』
チェーニャ『ほう?じゃあ、俺はどうにゃあ?』
『猫さんは..キラキラがない、かも』
チェーニャ『それは俺に魅力がないってことか?』
『?違うと思う。やなキラキラがないだけで、猫さんは魅力ある、よ?』
チェーニャ『おみゃーさんには俺が魅力的に映るか?』
『ちょっと意地悪だけどね。でも、悪い人じゃないって分かってる。嫌いって言ったの、取り消し。ごめんね』
チェーニャ『...』
ふわりと咲いた愛らしい笑みに小さく鼓動が高鳴る。手を掴む力が強まり、腰をぐっと引き寄せる
『ん..?』
チェーニャ『欲しい..』
額同士をくっつけると、キラリと輝く黄色の瞳が熱を帯びて揺れる。その美しさにはうっとりと見上げて目を細める
『猫さんの瞳、すごく綺麗..』
チェーニャ『おみゃーさんも』
互いに笑みを浮かべていると、曲が止まって終わりを告げる。名残惜しそうに体を離すと、そっと手の甲にキスを落とした
チェーニャ『楽しかったぜぃ。またどっかで会ったらその時はもう少し長ーく話したいもんだ』
『猫さんだけなら』
チェーニャ『んっふっふ..じゃあ残り一人、頑張りゃーよ。ふんふふーん♪』
上機嫌に鼻歌を歌いながら、チェーニャは体を消して生首だけでフワフワ浮きながら去っていった
『あと一人..みんなやだけど、あの人ならまだ..』
『見つけた』
ロロ『!!君は..何の用だ。今君に構っている暇はないのだよ』
『ユウやアズさん、ツノ太郎に怖いことされたくないなら、私と踊って』
ロロ『は?』
『選んで。私か、怖い目に遭うか』
ロロ『....手を貸したまえ』