第4章 *グロリアスマスカレード*
ネージュ『チェーニャ先輩!この子とお知り合いなんですか?』
チェーニャ『そうだぜ。このお嬢さんは俺が狙ってるだーいじな子なんだにゃ』
ネージュ『狙ってる?..あ、もしかしてこの子の事を、』
チェーニャ『ネージュ、悪いがこの子とのダンスは諦めてくれ』
ネージュ『え、あ、はい。そうですよね、邪魔しちゃだめだ。
ふふっ、チェーニャ先輩..頑張ってください』
チェーニャ『おー』
ネージュ『じゃあ、君もまた会おうね』
『...』
その言葉に視線だけ一度合わせるも言葉は返ってこず、それでもネージュは愛らしい笑みのままチェーニャに一礼するとその場をあとにした
『..はぁ』
チェーニャ『こんな大勢の見てる中で、あいつに一体何を言おうとしたのかにゃ?』
『猫さんには関係ない。離して』
チェーニャ『冷たいにゃあ。礼ぐらい言ってもいいと思うぜ?おみゃーさんがあのままネージュに"悪いこと"を叫んだら、おみゃーさんどころかナイトレイブンカレッジ全体の印象が悪くなってた』
『...』
黙り込むを抱きしめたまま、チェーニャはそっとの手首に触れると優しく上へと撫であげる。まるで誘うような触れ方に、恐怖とは別の刺激が背中を走る
『ゃ..んっ..//』
チェーニャ『お礼に、俺と踊ってくれんか?』
『や、って言ったら?』
チェーニャ『ネージュの所へ連れて行ってやってもいいぜ?』
『..猫さんなんて嫌い』
チェーニャ『俺は好きだぜ』
『...分かった』
のらりくらりとした態度に諦めたようにチェーニャの手に触れると、優しく握られ会場の中央へとエスコートされる
『あんまり目立ちたくない』
チェーニャ『その恰好で入ってきた時点で大いに目立ってたがね。にしても、さっきまであいつらばっかりだったのに、いきなり一人になって交流しだすとは、一体何の風の吹き回しかにゃ?』
『..交流会だから、他の人と話してこないとダメって。だから、二人だけ..』
チェーニャ『なるほど、それでフラフラと歩き回ってたのか。おかげで俺に捕まっちまったわけだが..どーするにゃぁ、黒兎のお姫様?』
『何がしたいの?』
チェーニャ『なーんも?俺はただ、おみゃーさんと踊りたかっただけ』