第4章 *グロリアスマスカレード*
セベク『若様からあのような素晴らしい賛辞を頂くとは果報者め。感謝を述べて平伏するぐらいしたらどうだ!』
『え..や、だよ?』
セベク『なに?貴様っ!わざわざ若様が貴様のためにありがたいお言葉を贈ってくださったというのに無礼だぞ!!』
シルバー『セベク、彼女の前では声を落とせとマレウス様に散々言われただろう。それに彼女は無礼な振る舞いはしてない。すまない、セベクに代わって俺が謝る。そのドレス、とても良く似合っている』
セベク『ぐっ..声を張り上げたことは謝るが、それでも若様が褒めてくださるのに、感謝の言葉すら述べないのは許せない!』
『むぅ、うるさい..』
キンキン響く声に耳隠し用のふんわりした帽子の上から押さえながらじとっと睨み、マレウスの方へと逃げていく
『ツノ太郎、褒めてくれてありがと』
マレウス『..すまないな』
その後、ノーブルベルカレッジの生徒会からの挨拶が始まり、そこには先程ユウに危うく殴られかけたロロの姿もあり、今回の事件の発生についての謝罪がされた
マレウスたちからの罰として、紅蓮の花の出現はロロの仕業ではなく不明という形になり、罪を問われない代わりに自らが告白するか黙秘を続けるかを委ねることになった
その甲斐もあり何も知らない生徒たちに囲まれ、ロロはいつもどおりの涼しい顔でスピーチを続ける
今回の事件の解決に尽力したとして、突然ユウたちNRCの生徒たちの頭上をスポットライトの光が照らし出した。それはの頭上にも注がれ、身分を隠すために仮面で顔をしたにも関わらず、まさかの身バレすることとなった
単に功労者として紹介するためでもあったが、自分の長年の計画を邪魔されたことに対する、ロロからの報復も含まれていた
ユウ『(あの陰険生徒会長、やっぱりさっき殴っとくべきだった)』
『ユウ、怖い顔してる』
ユウ『!ご、ごめんね。大丈夫だよ、変なこと考えてないから』
『そっか..』