第4章 *グロリアスマスカレード*
ユウ『可愛い〜♪本当に可愛いねぇ。抱きしめさせて?キスもしていい?』
『ギュ〜は良いけどキスはだめ。恥ずかしいから後でしよ?』
ユウ『う"ん"!!』
マレウス『おやおや、どこの姫君が現れたかと思ったらお前だったか。その紅いドレス..まるでお前の瞳のようだな。美しく可憐で、それでいてどこか妖しさや恐ろしさが見え隠れしている。だが、とても似合っているな。見ろ、お前の美しさに周りの者はみなお前に釘付けだぞ』
周りの生徒たちが固まる中、マレウスを先頭にNRCの面々がやや早足でぞろぞろとの周りに集まってきた事で、小柄なは他の生徒達から見えなくなった
『周りの人は別にいい。ツノ太郎やみんなが可愛いって思ってくれればそれでいいの』
マレウス『ふっ、お前らしい回答だ。ああ..本当によく似合っている。可愛いな、お前は』
『『『(あのマレウス・ドラコニアがあんな締まりのないデレッデレな顔をしている..)』』』
アズール『(ガーゴイルと話している時よりも生き生きしている..)とても良くお似合いですよ。ええ、まるで本物の姫のようです』
ジャミル『しれっと腰に手を回そうとするな。
だが、確かに綺麗だな。ドレスの色がそのままお前を映したみたいだ』
ルーク『ボーーーテッ!!ああ、美しくも愛らしい兎の君。遠くにいても全ての人の目を奪わん程に鮮やかな紅と、要所をグッと引き締める夜の様な黒。デザインも配色も君を充分に輝かせている!その柔らかく結い上げた髪やメイクはヴィル仕込みだね?』
『すごい。何で分かったの?』
ルーク『先程メッセージが来て、"兎を見て腰を抜かさないことね"とあったから、恐らく君のメイクを見てあげたのだろうと思ったのさ。それを見て君がいつ来るのかと胸を躍らせながら待っていたよ』
『期待どおり?』
ルーク『期待以上さ』
リドル『ルーク先輩の言うとおりだ。そのドレスは君の魅力を引き立て輝かせている。だが..』
『ん?』
リドル『正直、他の学校の生徒には見せたくないね。こんなに美しい君の姿は、できればボク達だけの特権にしておきたかった』
『リドルさん..』
リドル『なんて独占的な思いが溢れてしまう。しかもボクと似た色のドレスだから尚更特別に感じてね』