第4章 *グロリアスマスカレード*
デュース『な、な、な..え..へ?ドレ、ドレス、きるっ、きれっ、き、きれい、だ』
エペル『デュース、口が、まらわ、まわて、回ってねぇ..』
ラギー『そういうエペルくんも回ってないっすよ..うわ、ヤバい..』
見惚れて言葉すらまともに喋れなくなる二人に苦笑いするラギーだったが、自分も目の前の花に鼓動が高鳴り続けていた
『ごめん、メイクとかしてたら遅くなっちゃった。
ユウ、何してるの?』
胸倉を掴んだままこちらを向くユウに首を傾げる。すると、ハッとすぐ我に返り手を離すと、代わりにの手を取り包み込んだ
ユウ『な、なんでもないよ。ちょっとお話してただけだから』
『..怖いことしてない?』
ユウ『してない!』
『そっか、んふふ。ねえねえ、見てこのドレス。可愛いでしょ?』
ユウ『う"ん"っ!!ずごぐがわ"いい』
ラギー『顔から出るもん全部出てるっすよ』
『ラギさん、デュース、エペル、どう?可愛い?』
ラギー『ああ、うん..すげぇ可愛いっすよ、マジほんと。あの、だからあんまこっち来ないでほしい』
『なんで?』
ラギー『今ここでめっちゃ抱きしめたくなるから』
『いいよ?』
ラギー『〜〜っ、ああもう!!』
両手を広げて抱擁を誘う仕草に我慢できずに、人前にも関わらず目の前の紅い花を抱きしめた
『〜♪』
デュース『っ!そ、その..凄く可愛い。本当だ!いつも可愛いが、今日は特に、あ、えっと、可愛くて、綺麗で..そのドレスも、凄く似合ってる!!』
エペル『こっだめごい格好..たげ驚いた。んんっ、凄く似合ってるよ。髪もいつもと違って結い上げてるんだね、可愛い』
『えへへ..//ね、ユウは?』
ユウ『可愛い好き愛してる』
イデア『さっきまで顔面ベチャベチャだったのにスンと真顔になるなし』
『お月様はどう?』
イデア『へっ?せ、拙者でござるか?いや僕みたいな陰キャに褒められても嬉しくないでしょ。てか似合ってるの分かってて改めて聞くって..』
『似合って、ない?』
ボソボソした呟きにシュンと寂しそうに俯く。途端にイデアの周りから殺意が突き刺さるように注がれ、背中を走った寒気に耐えながら必死で褒めると、ふにゃりとした笑みが返ってきた