第4章 *グロリアスマスカレード*
ユウ『はい、あーん』
『むぐ..んふふ、美味しい。ユウもあーん』
ユウ『あーん♪』
グリム『甘ったりぃ..』
ほぼ見慣れた光景だが、今だに糖分過多で噎せそうなやり取りに耳と尻尾が垂れ下がる。送り主がロロということもあって最初は疑いの目を向けていたが、食べていく内にそんなことは気にならなくなり、更にユウとの出かける出かけない合戦も葡萄のおかげでユウに軍配が上がった
ユウ『グリムも部屋に残ってくれてありがとね』
グリム『オメーたちの世話はオレ様の役目だからな。それに、体中痛くて仕方ねぇんだゾ』
ユウ『僕も体中バキバキ。食べ終わったらもう一回横になるよ』
グリム『オレ様も』
『むぐ.. むぐ..』
グリム『あ〜!食べ過ぎなんだゾ!オレ様の分までなくなっちまうじゃねーか!』
『んふふ、早い者勝ちだもん』
ユウ『わーっ!!ちょっとちょっと!僕もまだ食べるんだから2人ともそんなに取ってかないで!』
気づけば日は陰り茜がさす。そして完全に日が沈み秋風の冷たい風が吹く夜が訪れた。交流会に参加する生徒たちはみな着飾り、ぞろぞろと会場へと入っていく
そんな中、ナイトレイブンカレッジの生徒たちは一度メインストリートで全員集合することになった
ユウ『ふあ..ツノ太郎、おはよぉ』
マレウス『ああ。ふっ、まだ眠そうだな』
ユウ『夜通しだったせいで寝ても寝足りないんだよ。ツノ太郎は体をちゃんと休められた?』
マレウス『ああ、休息をしっかりとって魔力も回復した』
ユウ『うわ早いね』
デュース『ユウ、おはよう。あれ、は一緒じゃないのか?』
ユウ『それがね、ちょっと時間かかるからってまた先に行っててって言われたんだよ。終わるまで部屋の前で待つって言ったんだけどさ、どうしても譲らなくて』
マレウス『あいつのことだ、着飾るのに手をかけているのだろう』
そう心配するなと微笑むがユウの顔は曇ったままだった。昨日の件もあって、の一人行動に過剰になりかけていて、今この時にも何かあったのではないかとソワソワし続けていた
デュース『まあ、気長に待つしかないな』
マレウス『だがトレインが来る前に舞踏会を始めなくては。そろそろ向かうぞ』