第4章 *グロリアスマスカレード*
アズール『なっ..あの攻撃を受けてまだ立ち上がろうとするなんて!』
イデア『てて、ていうかロロ氏、本当に意識あります?もう這うだけでやっとって感じなんだけど..!』
マレウス『なんという執念だ..!認めよう..
今僕はこの男に..初めて恐れを感じている!』
ガリっと床に爪を立て何が何でも救いの鐘を鳴らされまいと這い寄る執念に、マレウスたちは冷や汗をかきながら目の前の男に恐怖した
ロロ『まだだ..まだ終われはしないっ!』
マレウス『待てフランム。何をするつもりだ!』
ロロ『..救いの鐘には、触れさせない。このおぞましい魔法など使いたくはなかったが..それも今日で終わりと思えば..
私の炎をもって、お前たち怪物を消し去ってやる!』
震える足で床を踏みしめ杖を支えに立ち上がる。ギッと睨むその瞳には憎悪と決意に満ちた鈍く燃える炎が灯る
ロロの身に魔力が集中していき、ジワリとした熱が風と共にマレウスたちに吹き荒れる
ロロ『"紅蓮よ この身を焦がして 私を導け
くすぶる欲望(ダーク・ファイア)!!"』
ゴォォォっと足元から吹き出した炎が渦を巻きながらロロの体を包んでいき、全身をまるで炎の鎧を纏ったような姿に4人はあまりの変容に驚愕した
『ぅ..あつ、い..』
アズール『一体なんなんですか、あの姿は..!』
イデア『まさか、ロロ氏のユニーク魔法!?』
ロロ『炎で我が身を包み込み自在に操る..それが私のダーク・ファイア』
マレウス『この炎..ただの火ではないな』
ロロ『左様。この炎は、お前たちの恐怖、混乱、焦燥を糧に燃え上がる』
イデア『それって..助かりたければ燃えても冷静でいろってこと!?』
アズール『なんて厄介な!』
ロロ『悪党どもめ..もがき苦しむといい!』
炎を模した紅蓮の花とは違う本物の炎の熱にアズールとイデアは本能的にその場から一歩下がった