第4章 *グロリアスマスカレード*
花の街・ノーブルベルカレッジ
『....』
ドンドン!!
『!!だ、誰?』
ロロ『私だ。入ってもいいかね?緊急事態なんだ』
『い、いいよ』
ガチャと入ってきたロロは走ってきたのか荒く息を吐いて部屋に飛び込んできた。その姿にただ事ではないと察したの体がこわばる
『何かあったの?』
ロロ『突然、街の方から謎の花が現れて..その花は魔力を養分に育つ植物らしく、今も街の人々から魔力を吸い上げて広がっている。ここも次期に花で埋め尽くされる、今すぐ私と共に安全な場所へ避難しよう』
『お花が..ねえ、みんなは?みんなは大丈夫なの?』
ロロ『ああ、彼らは既に避難場所に向かっているよ。君がまだ一人でここに残っていると聞いて私がここに来たんだ』
『そっか..あり、がと』
ロロ『さあ時間がない。すぐにここから逃げよう』
『...分かった』
部屋を飛び出し校内を走っていると、すぐ目の前から紅蓮の花がこちらへと向かってきているのが見えた
『!あれが、さっき言ってたお花?』
ロロ『ああ。なんてことだ、もうここまで来ていたのか。仕方ない、避難所へ向かうのは諦めて救いの鐘ある鐘楼へ向かおう。あそこはこの学園で最も高い場所だ、花の侵食も幾分か遅かろう』
『...』
ロロ『彼らが気になるかね?安心するといい、彼らは無事だ。今は自分の身の安全を最優先にしたまえ。もし君の身に何かあろうものなら、彼らは平常心ではいられないからね』
『ん..』
ロロ『では行こう。最上階まではかなり歩くが、しっかり着いてくるんだ。それと、マジカルペンは仕舞っておきたまえ。花の勢いが僅かだが弱まる』
『分かった。でも、またあそこ登るの..ぅぅ』
昼にも体験した救いの鐘までの長い階段を思い出しげっそりするも、他に逃げ場もないため気を引き締めて先を行くロロの背中を追いかけた
ロロ『(そう..お前の身が危険に晒されれば、あいつらは冷静さを失う。例え私を止めようと追いかけてきても、こいつを使えば何もできまい。まあ、追いかけてこられればの話だが..)』