第1章 *ハッピービーンズデー*
ケイト『げっ!!マジ!?こうなったら..走って、ユウちゃん!竪琴は目の前だよ!タッチしたら、オレらの勝ちだ!』
グリム『いけーーユウ!!』
ユウ『うおおおっ!』
2人の声に押され、ユウは踵を返すと全速力で竪琴へと走り出した
『ジャック!!』
ジャック『任せろ!..舐めんな、おらああっ!!』
ジャックが吠え、勢いよく地を蹴りながらユウを追いかける
『(私にも、まだ出来ることはある!)』
ユウ『(あと、もう少し!!)』
眼前に迫った竪琴に手を伸ばすユウ。ケイトとグリムに勝利の確信が込み上げようとしたその時
バシッ!!
『絶対負けない!』
ユウ『あっ!!』
突然、ユウは目の前の竪琴が遠くへと飛んでいくのがまるでスローモーションのように流れていくのが見えた
ケイト『げっ!!』
グリム『こらぁ!!!』
『"竪琴を弾いちゃダメ"なんてルールはないもん!!』
ジャックの後ろを走っていたが、大きくムチを振りかざし、竪琴を乗っていた台から弾き落としたのだ
ユウ『うっそ!?』
ジャック『これで終わりだ!!』
ユウ『ぐぇっ!!』
蛙の潰れるような声と共にユウの体は地に伏せた。ジャックに後ろから乗られる形でうつ伏せに押し倒されたのだ
ジャック『っしゃ!!確保!!』
『ナイス、ジャック!』
ケイト『こんなのアリ~!?』
グリム『どどどどうするんだゾ!?』
ケイト『いやぁ、これはもう..オレたちの負けだね』
メインストリート
バルガス『本年度のハッピービーンズデー..勝利したのは..怪物チームだ!!』
『『『わああああ!!!』』』
怪物チームの生徒たちから大歓声が響き、勝利の歓喜に震えていた
バルガス『怪物チームと、勝利に貢献したアーシェングロット、ハウル、の3名には特別賞を進呈する』
アズール『ありがとうございます』
ジャック『ふん..』
『やった..♪』
アズール『よく頑張ってくれました。ジャックさん、さん。貴方たちのおかげで勝利することができました』
ジャック『別に』
『アズさんもお疲れ様』