第4章 *グロリアスマスカレード*
『わわっ..ぇ、あの..』
ロロ『大人しくしたまえ』
少し強い口調にビクッと体を震わせ言われるままに身を委ねていると、人の少ないベンチに降ろされる
少し待っていると、向かいの店から貰ってきたロロが絆創膏を取り出し、の前で片膝をつきそっと足に手を伸ばす
ロロ『触れても?』
『ん』
律儀に許可を尋ねるロロに少し笑いそうになりながらも、されるがままに足を差し出した
ペタリと貼られた絆創膏にシワがないのを確認し足から手を離そうとすると、不意にドクンとロロの鼓動が高鳴る
ロロ『(なんだ..目の前のこの足に、肌に、もっと触れたいと思ってしまう)』
『えと、鐘の人..ひゃぅっ//!?』
脹脛から伝わる甘い刺激に声がもれる。ロロのしなやかな指先がスルリと下から上へゆっくりと滑り、その肌の滑らかさを堪能するように何度も指が往復する
『んっ..ぁ..//』
ロロ『美しい..』
心地よい感触と見上げた先に映る、刺激に耐える頬を染めた表情にゾクゾクとした感覚がせり上がる。冬の夜のような深い灰黒の瞳が欲の炎を映して揺れていた
『ゃ..はな、して』
ロロ『っ!!(何をしているんだ私は。この女は忌々しい魔法士であり、男を誑かす魔女だというのに)』
ハッと我に返ると急いで足から手を離し立ち上がると、自分の行動に信じられないと口元を手で抑える。そんな彼を見つめながら、はなんと言葉をかけようか戸惑っていた
『あの、』
ロロ『っ、冗談じゃないっ!!』
『ひっ』
ロロ『..ゴホン!すまない取り乱したりして。また失礼なことを..』
『大丈夫。あの..』
ロロ『なにかね?』
『絆創膏ありがと。それと転んだ時、2回も助けてくれてありがと。鐘の人、優しい』
ロロ『〜〜っ//そうやって私まで誑かすつもりか!』
『え、たぶ..え?』
言葉の意味が分からず首を傾げていると、メインステージの方角から小さな花火が打ち上がったような音が聞こえ、そこにはキラキラと輝く花火が打ち上がっていた
『キレイ..』
ロロ『(タンバリンに仕込まれていた魔法の花火よりも大きい?一体どこから..)』