第4章 *グロリアスマスカレード*
『今度はお月様とラギさん、ルクさんにオーロラさんだ』
遠目に見つけた姿に目を輝かせ、駆け寄ろうと足を踏み出そうとするが、先程のトレインのお小言を思い出し踏みとどまる
ちらりと見上げると鋭い視線のトレインと目が合い、ビクッと背筋が震えた。機嫌を伺うように見つめると、トレインは小さなため息1つはいた後、目元を優しく細める
トレイン『先程も言ったとおりだ。落ち着いて歩きながら行きなさい』
『ん』
ユウ『行こっか』
しっかり繋がれた手を引かれ、ユウと共に歩きながらイデアたちの元へと向かう。近づいていくと、彼らが飲み物の話をしているのが聞こえてくる
グリム『オレ様も喉が渇いたんだゾ〜〜〜!!』
イデア『ん?後ろから声が..って、グリム氏ではありませぬか〜〜!ユウ氏と氏とトレイン先生も』
振り返ったイデアはモフモフの毛を持つグリムの登場に嬉しそうに顔をほころばせる。そんな彼のもとに小さな姿がトコトコと近寄る
『お月様、やっぱりその衣装綺麗。ヒラヒラでキラキラしてる。凄くカッコいい』
イデア『どぅえっ!?なにその唐突な褒め。い、一体何の企みが..?』
『??似合ってるから褒めた、つもりなんだけど』
イデア『まさかの無意識でござるか』
トレイン『スター☆チームのメンバーを見たときは、正直どうなるものかと心配していたが..全員で行儀よくフィールドワークをしているようだな』
クセの強いメンバーに一抹の不安を抱えていたトレインだったが、学友同士仲睦まじく(?)会話している様子に安堵のため息を漏らした
シルバー『今から、イデア先輩が教えてくれた葡萄のジュースを買いに行くところです』
トレイン『ほう、それはいい。花の街の葡萄は美味しいぞ。ユウやも是非口にするべきだ。私達も着いていこう』
ユウ『はい』
『ジュース、楽しみ』
ラギー『しししっ、目がキラキラしてるっすよ』
『だって絶対美味しい...いいなぁ』
ラギー『ん?どうしたんすか』
じっと己を見つめてくるを不思議そうに聞くと、少し寂しげにクイッと裾をひかれる
『ラギさん、耳と尻尾出せてる』