第4章 *グロリアスマスカレード*
輝石の国・花の街
それから一同は3グループに分かれると、各々花の街へと繰り出していった
一方、ユウととグリムは引率教師であるトレインと共に、それぞれのチームの様子を見て回ることなった
『あっ、あそこにいるのアズさんとデュースとエペル』
トレイン『待つんだ。そうやって友人を見つけた瞬間に飛び出して行く癖をいい加減に直しなさい。淑女としての振る舞いをといつも、』
『..ぅ』
トレイン『その泣きそうな表情もやめなさい..分かったから、落ち着いて歩きながら行くんだ』
『ん!』
許しが出た瞬間、泣き顔をパッと笑みに変えて小走りで3人の元へと駆けていった
トレイン『まったく..』
ユウ『(そう言いながら優しい顔してるんだよなぁ。なんだかんだトレイン先生も甘い)』
『アズさん』
アズール『さん!どうですか、お祭りは楽しめていますか?』
『ちょっとお店見て回った。アズさんたちは?』
アズール『ええ、とても有意義な時間を過ごしていますよ。ですが、出来れば貴女とも巡りたかったものです』
『ごめんね、今日はアテンド役だから..面白いもの見つけた?』
アズール『ええ。デュースさんとエペルさんにぴったりの学習道具が』
デュース『ぴったりの学習道具..ってまさかのあの、子供向けの積み木のことですか!?信じるなよ、アーシェングロット先輩の冗談だ!』
『?』
何のことか分からず首を傾げていると、後ろから追いついてきたトレインの提案で暫く行動を共にすることとなった
エペル『チャン、この露店はアクセサリーを取り扱ってるみたいだよ。入ってみる?』
『ん、入る』
アズール『ん?これは..』
露店の軒先にぶら下がるキラリと光る物を見つけ、近づいて手にとって見ると、木の輪の中に蜘蛛の巣のような模様の網が張られ、所々にビーズなどが点々と通されている大きなアクセサリーが太陽の光に照らされ輝いていた
デュース『ネックレスみたいですね』
『不思議な模様』
トレイン『見せてみたまえ..ああ、これは花の街に古くから伝わるお守りだな』
デュース『このお守りにはどんなご利益があるんですか?』