第4章 *グロリアスマスカレード*
ラギー『なーんかちゃんの笑い方って..』
ジャミル『あいつに似ているな』
横目で見やる視線がトレインと談笑するロロへと注がれる。上品に笑うその口からは"んふふ"とよく似た笑い声が溢れる
ロロ『ん、なにかね?』
ラギー『なんでもないでーす』
『みんな凄くカッコいい。昔、絵本で見た王子様みたい』
デュース『は王子様に憧れてたりするのか?』
ラギー『へー、ちゃんってキラキラしたのがいいんすか?ロイヤルソードアカデミーの坊っちゃんたちみたいな、』
『嫌い』
ラギー『即答』
『私はラギさんたちがキラキラしてるのがいいの。それに、別に王子様に憧れてない』
頬を膨らませやや不機嫌そうに言うと、慌ててラギーから謝罪が入りご機嫌を取るように頭を撫でられる
『んふふ..ラギさんの撫で撫で気持ちよくて好き』
ラギー『そう、すか..//』
『ね、もっとして?』
誘う瞳がラギーを昂ぶらせ、思わず抱きしめてキスしてしまいそうになるのを必死で抑えると、帽子を少しずらしてお望み通りその柔らかい髪を撫で続けた
ユウ『僕も撫でてあげる!だから!今すぐ!交代!!』
マレウス『僕も撫でてやろう』
ルーク『私もいいかな?』
『わわわ..じゅ、順番ね』
トレイン『お前たち、にじゃれていないでチームごとに集まりなさい。今からチームごとに街を歩いてもらうのだから。
まったく、毎度のことながら揃いも揃ってにベッタリしすぎだ。紳士たるもの女性との距離は考えるように言っているのに』
ロロ『彼女の周りはいつもああなのですか?』
トレイン『ああ。常に周りで生徒が彼女を巡って争い、必ず誰かが侍っている状態だ。自身もそれを嬉しそうに受け止めるものだから余計に火がついてしまっている。友好関係にあるのは分かるが、もう少し節度を持ってほしいものだ』
ロロ『そうですか。彼女は彼らに最も影響を与える、いわば中心的存在というわけですね』
トレイン『そうかもしれないな』
ロロ『(品性の欠片もない奴らだ。一人の女にあそこまで必死になって群がるのも、そんな男達を惑わし懐柔させ狂わせるあいつも..)』