第3章 *アリアーブ・ナーリヤ*
トレイ『そうか..そう言ってもらえると嬉しいよ。じゃあ、これからこのバンダナを見たら、俺とこうやって選んで買ったことを思い出してくれ』
『ん..』
頬を撫でられる感触に目を細め気持ち良さそうにすると、トレイも表情を緩める
トレイ『よし、じゃあ店の人に..』
『だめ』
トレイ『え?』
『まだ、撫でて..気持ちいいの』
トレイ『っ..//分かった』
頬に添えられた手に自身の手を重ねて甘えた声でねだる。トレイは翻弄されながらも、暫くの間柔らかい頬を撫で続けた
カリム『トレイたち、バンダナを買ったのか?』
トレイ『ああ。この衣装を着たときから、興味があったんだ。柔らかいし、綺麗だし、なにより思い出になると思ってな』
カリム『絹の街の織物は、熱砂の国の中でも一番だって言われてるからな~』
トレイ『もっとも、こういう物を買っても、あまり使い道が分からないんだけどな』
ユウ『、どんなバンダナ買ったの?』
『こういうの』
ユウ『あ、花火の刺繍だ。可愛いね』
『トレイさんとお揃い..んふふ』
ユウ『嬉しそうで良かった。(くっそ..トレイ先輩)』
トレイ『(ゾワッ!!)』
カリム『、口開けろよ。いいものやるから』
『ぁ...あむ..ん、美味しい。ドライフルーツ?』
カリム『おう!食べ歩き用に買っておいたんだ。もっと食べるか?』
『ちょーだい..あむ..んっ..』
カリム『へ..//?』
再びカリムにドライフルーツを食べさせて貰う。するとカリムの頬に熱がブワッとたまる。ドライフルーツを摘まんでいた指まで咥え、軽くペロリと舐められたのだ
『ん、んふふ..美味し』
カリム『あ、え、ど、どうした//?』
『ちょっとイタズラしちゃった。ごめんね』
いつもは見せない妖艶な笑みに鼓動の高鳴りが抑えられず、カリムは真っ赤な顔をしながらを抱き締める
カリム『う~っ//あんまりそういうことすんなよぉ』
『ドキドキした?』
カリム『した』
『良かった。んふふ、あったかい..』
暑い気温の中だったがカリムの体温は心地よく、暫くその温もりを堪能することにした