第2章 Reunited
新宿から渋谷までは5分もかからない。
未だ慣れない窓の外のビル群を眺めているだけでもう目的地である。
電車の中で百面相してるさんを見てるだけで楽しかった、と言われたのが非常に心外だったので、小さい頃からこの景色が当たり前だとそんなドライな子に育つのね…と仕返しに言ってやると、本日二度目の衝撃が側頭部を襲った。
ねえ、これ何らかのハラスメントにあたらない?
「オレは学童保育に妹達迎えに行くからさ、」
「ん、じゃあまた明日。」
「電車間違えんなよ!」
「もう大丈夫ですー」
べ、と舌を出しておどけて見せれば、どうだか、と鼻で笑われた。
ちょうど社会人も帰宅時間だろうか。人の流れが増えてきた改札前、手を振って三ツ谷くんと別れた。
拝啓、親愛なるお姉様
専門学校生活初日、友達が1人出来ました。
コンクリートジャングルの生活は不安ですが、何とかやっていけそうです。
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Reunited/再会