第9章 Under the weather
え、ちょっと待って?今9時半だけど?学校は?
いや待ってその前に私どすっぴんだし寝巻きなんて高校のジャージだし顔合わせられない!
そうこうしているうちに廊下に靴音が響いたかと思うと、無情にもうちのチャイムが鳴らされた。
すっぴんは仕方がないとしよう。そもそも体調不良の人がバッチリメイクじゃあ逆に違和感があるはずだ。
せめて寝巻きだけでもと着ていた高校のジャージを洗濯機に放り込んで、私服の中でも比較的ゆったりめのTシャツとパンツに着替える。
「おっす、体調どうだ?」
扉を開けると予想通りそこには三ツ谷くんが立っていて。
「ありがとう。なんかだんだん元気になってきちゃって。もしかして学校行けたかも。」
「あんまり無理すんなって。これ、差し入れな。」
差し出されたビニール袋の中にはスポーツドリンクとゼリー飲料が入っている。
「ちょっと上がってもいいか?」
もう1つビニール袋を持った三ツ谷くんがキッチン借りたいんだけど、と言うので一応部屋を見回した。うん、大丈夫。一昨日掃除しておいてよかった。
トントントンという心地いい包丁の音。そういえば三ツ谷くんは料理もできるって言っていた。すごいな、欠点が見つからないじゃん。