第2章 これからもっと好きになる◉轟焦凍
赤くなったその耳元に名前を告げて
自覚しつつあるこの気持ちもちゃんと伝えたい
「焦凍のことが、好きだよ」
それにこれからもっと好きになると思う、
私の言葉に見開かれるその目が愛おしくて
赤く染まった目元に指先でそっと触れた
「赤くなってる、可愛い」
「・・めぐ、お前状況わかってるか」
目元に触れていた指が彼の指と絡まりシーツに縫い付けられると、その眉間に皺が寄って
「え?」
初めて呼ばれた名前に胸が高鳴るよりも早く、
深く唇が塞がれる
私を捕まえた熱い舌は味わうようにゆっくりと絡み、そのまま呼吸を奪った
「ん、はぁ・・轟くん・・っ」
「焦凍、」
「しょう、と・・っ」
シャツの下に潜り込んだ手が真っ直ぐに上へと這わされ、私の柔いそこに触れる
ひんやりとしたその手に、私の身体だけが熱くなっていると言われているようで
恥ずかしさで泣きたくなった
「やめ、て・・っ」
「どこ触っても柔らけぇな、」
全部食っちまいたくなる、余裕なく息を吐いた彼が脚の内側を撫でると
伸びたその手がゆっくりとスカートの中の下着に掛かる
「だ、め・・!待って・・っ」
「上は良くて下は駄目なのか」
「う、上も良いなんて言ってないよ・・!」
スカートを必死で押さえ、捲し上げられたシャツを下に引っ張る私を不機嫌な瞳がじっと見つめた
「まだ終わってねェぞ」
「轟くんのこと好きだって分かったもん、!」
でもまだお互いのことよく知らないし、デートとかそういうのをしてからじゃないのかな多分!!
「それに何より、ここ保健室だから!」
半ば叫ぶように主張すると、少し驚いたその顔が楽しそうに笑いを堪えた
「なんとなく、分かった」
ふう、と溜息をひとつ吐いた彼がゆっくりと私の腕を引き身体を起こさせる
向かい合ってベッドに座る形になると穏やかなその瞳が少し細められた
「お互いを知るのは確かに大事だな」