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イケメン源氏伝 〜時を超えて〜

第6章 側仕え




(もう必要な時以外
頼朝様と口聞かないっ)

ぶすっとむくれた顔で
そっぽを向く

何故か楽しそうな頼朝が
口を開いた

「そんなにむくれてると
ますます可愛くなくなるぞ」

『地顔ですが何か?』

「はっ、そうかよ」

(それにしても…
牛車に乗ったの初めてだな
人力車なら京都で乗ったことあるけど)

牛車でぎゃーぎゃーと
文句を言ってくるだろうと
予想していた頼朝は
静かなに何故か
違和感を感じ問いかけた


「何を考えてる?」

『別に何も考えてません
畳の網目数えてました』

「なんだそれは
楽しいのか?」

『ちっとも楽しくないですよ
…なんで側仕えにしようと思ったんですか?』

側仕えなど
他にもいるはずなのに

「お前が側仕えになったら
少しは退屈しねぇと思ってな」

『つまり気まぐれですか?』

「それもあるが……」

(あるんかい!)

「お前の能力を傍に置くためだ」

『?』

(私の能力?
まさかバレてないよね
狐憑きの方だよね)

『つまりあやかしが
頼朝様を襲ってきた時
私がいたら便利だから…ですか?』

「その通り
なんだ馬鹿かと思ったら
案外頭は働くんだな」

『一言多いんですよ
でも私をそばに置いたら
それこそ危ないような…』

「は?」

『…私あやかしに襲われやすい
体質なんですよ』

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