第3章 最悪の再会
前方から葉をふむ足音が聞こえた
「その必要は無い。
あなた方はここで終わるのだから」
(この声…っ)
「「っ!!」」
『あ…』
(昨日のっ!)
出会った時とは違う
不穏な空気を纏った男が近づく
「──久しぶりだな、義経」
(!?、義経!?)
「感動の再会とはいかないみたいですね」
『源義経は頼朝…様に殺されたはずじゃ…』
の声に反応した義経は
目を見張った
「…貴方は…あの時の……」
(そういえば私、勝手に消えたんだよね?
不審者すぎるっっ)
「天幕から消えたから心配した
──だが、巻き込まれてしまったか」
義経は刹那哀しそうな顔で
を見るが
それを振り払うかのように
頼朝を見る
「頼朝公を倒すため、
死の淵から蘇った
魂を人ならざるものに明け渡して」
(人ならざるもの…って)