第15章 助手
(しまった……)
は
地面からはい出てきた
黒い煙が泰親を狙っていたので
泰親を手で押しのけた
しかし
その拍子に自分自身が捕まってしまった
『──くっ』
〈ヤハり、美味しソウなにおい〉
『──っ!』
ペロリと頬を舐められた
(気持ち悪い)
対魔結界をしくべきか
(でも、泰親さんがいる)
「どうして、さんを狙うんだ」
泰親は攻撃しようにも
に当たってしまうかもしれない
手前迂闊に攻撃はできない
『──っ私のことより
ここに結界をはってください!
誰かが通りかかったら危ないです!!』
「俺は天才陰陽師だよ?
舐めないで欲しいなあ」
バチンっ
バチバチとあやかしの身体にまとわりつく
(すごい、あやかしにしか効いてないんだ)
〈オンミョウジ……じゃまス、るな!!〉
ゴオッと煙が勢いを増す
再び泰親さんに攻撃しようとするが
『いい加減に、しなさい!!』
ゴッ
〈うべっ〉
「え?」
はあやかしを殴った
(あ、やっちゃった…)