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【進撃】中・短編 【リヴァイ】

第2章 Lupine あなたは私の安らぎ



女をソファで寝かすほど甲斐性なしではない、そもそも睡眠は短いから問題ないと無理やりベッドに入れ、かけ布団をかけてから、そそくさとドアを閉める。

最後まで遠慮の固まりだったが初日はこんなもんだろし元々は警戒心の強い奴だ、それに精神的に弱っているだろう。しっかり睡眠はとってもらわないと困る。

リビングに置いてあるデスクトップに通知のサインがある。
カズサを寝室に押し込んだのは、これも理由の一つだ。

エルヴィンからの連絡で簡単にだが、ハンジから事情はいってるらしい。一応、女性を自宅に留めているのは感心しないと苦言はあったが、概ねの状況は把握したとのことだった。

カズサは明日(もう本日だが)復帰すると伝え、業務はおろそかにしないがカズサの付近は警戒する。と伝え、詳しい事は改めて伝えるとした。通話では聞こえてしまう可能性があるのでメール、もしくは会議室など他に漏れない場所で話すことで終わらせた。

照明を消しソファで横になる。考えられる手を打ったつもりだが見落としがないか、無理をしていないか。とカズサの心配で眠れる気がしない。それでも横になって体だけでも休ませる。


2時間くらい眠ってしまったらしい。
起きたのはパンの焼けるいい匂いと酒のつまみで買っておいたベーコンがジュウジュウと焼ける音でいつもなら紅茶とトーストだけの朝が様変わりしている。

「課長、勝手にすみません、簡単にですが朝ごはんを作りました。もう用意できるので、その間に顔洗ってきてくださいね」

おいおいおい。まるで同棲じゃねえか。

自分で昨日ルームシェアについてのルールを出した。
その内の1つに食事はできるものが用意とはあった、あったが。威力抜群どころじゃねえ。

そんなことはおくびにも出さずに洗顔と歯磨きを終える。
ローテーブルにはすでに朝食が並べられ、後は味わうのみ。

「お口に合えばいいんですが」

「悪くない」

良かった。と笑顔で俺を見るカズサに胃袋を掴まれるかも知れない。

食べ終わった食器は俺が片付けると言い、その間に出社の用意をしとけ。と言うとありがとうございます。とやっぱり笑顔で、俺は至極満足に片付けをした。こんな朝も良いもんだ。

そしてお互い準備ができると昨夜話した通りに出勤する。

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