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【進撃】中・短編 【リヴァイ】

第2章 Lupine あなたは私の安らぎ



「荷物も持ってきているから今日からここに住め」

え。決定事項になってますか?

「もう荷物運んでんなら手間が省けるじゃん」

ハンジさんがトドメを刺す。

肝心のリヴァイ課長は鋭い視線で頷け。と圧をかけてくる。

「……しばらくの間、お世話になります…」

「じゃ、決定したことだし、後は当人同士で」

まるでお見合いの仲人のような言葉を残して、ハンジさんを筆頭に三人は帰っていく。


※※※

みんなが帰ってから、しばらく話せずにいると「迷惑だったか?」とバツが悪そうな顔をしたリヴァイ課長がいる。

「いえ、迷惑なんてそんなことないです。わたしこそご迷惑を、」言いかけると「迷惑と思ってたら提案自体しない」かぶせるように言い切る。

戸惑っているとルームシェアするにあたってのいくつかの決まりを作っておこうとなった。


  ルームシェアにあたって

1)友人・知人を呼ぶ際には前もって報告すること
2)お互いの部屋には入らないこと
3)共有スペースは自由に利用すること
4)食事の用意はできるものがすること
5)自分の洗濯は自分ですること
6)掃除はリヴァイ担当とする

「まあ、大まかにはこんなもんだろ、他にあればその都度決めることでいいか」

「あの、一番大切なことが抜けてます……」

「なんだ?他にあるか?」

「家賃ですとか、光熱費ですとか……重要なことが」

「んなもんはいい。そもそも、部屋は余って使ってなかったし、光熱費もお前も俺も仕事でいねえ。変わらん」

「いえ!せめて折半です」

「いらねえっつてるだろう」

「そういう訳にはいきません!」

「はぁ、面倒なんだよ。請求書だとかなんだとかは見てないし、いちいち計算すんのもな」

「ですが!」

「わかった。じゃあ食費だけ任す。後は貯金に回せばいい。これ以上は聞かん」

「課長に甘えっぱなしじゃないですか、わたしだけにメリットがありすぎます」

「今は非常事態だろうが。それに前に言ったよな、甘えていいんだよ。お前は一人で抱えすぎる」



もう駄目だ、泣きたい。みんな何でこんなに優しいんだろう。

ポロポロと涙が出て止まって欲しいのに止まらない。


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