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【進撃】中・短編 【リヴァイ】

第2章 Lupine あなたは私の安らぎ



課長が自宅に入ると自動で照明が点いて驚いて玄関前で止まっていると「早く入れ、オルオ。荷物はこっちに置いてくれ」と自宅へ招き入れる。

「は、はい」
誰も来たことはないのかキョロキョロしている。

白と黒を基調にした部屋は生活感がしないけど課長らしい。
必要なものだけ。
キッチンで飲み物を用意しているらしい課長にお手伝いしますというもあっさりと「そこにでも座ってろ」と言われる。
他人にあれこれされたくないのかも知れない。

「うちには紅茶か酒しかないから、紅茶で今は我慢してくれ」

オルオさんは何故か感激して一番に口にすると「課長の紅茶最高っす!!」と緊張感を解してくれた。

頂きますと飲むと紅茶の香りが広がってオルオさんの気持ちがわかる気がした。
みんながリラックスした頃合いに課長からハンジさんにも今回のことを話してもいいかと訊ねられた。
あまり知られたくないと思っていたが、会社での問題に気づいて情報提供してくれていたと聞いて了承する。

「ちょっと待っててくれ」と隣の部屋でハンジさんに連絡を取っている。
5分ほどでリビングに戻ってきた課長は「こっちに来るらしい、その間に腹ごしらえするぞ、なに喰いたい?」と聞いてくれたが三人とも黙っている。

「仕方ねえな、勝手に決めるぞ」とお寿司にピザをデリバリーしている。みんな同じ思いなのかそれぞれお財布を出すも「いらねえから仕舞え」とごちそうになった。

食べ終わる頃にハンジさんが到着したのか、「ちょっと外す、すぐに戻る」と迎えに行った。

「なぁ、リヴァイ課長って何者なんだ。俺はわからなくなったぞ」
オルオさんの疑問はペトラもわたしも同感だった。
会社での課長は知っているけどプライベートは誰も知らなかったし、そもそも自分から言う人でもないが初めて訪問した自宅は想像を超えている。いくら課長でもここの維持費だけでもどうなっているんだろう。

「聞かれたってわかる訳ないじゃない、馬鹿オルオ。」
「あぁ、馬鹿とはなんだよ、ペトラ」
「気になるなら自分で聞きなさいよ」

会社でもこの二人はこの調子で話してることが多く夫婦漫才と結構有名だ。
ペトラにそう言うと怒ってしまうけど、仲はとても良い。

「は~い!!皆さん、元気?」陽気に家主よりもリビングに入っていたハンジさんの後ろにはうんざりしたような課長がいた。

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