• テキストサイズ

流れる 〜呪術廻戦 五条悟※R18〜

第10章 ●囚われる●


その日の夜、建人から電話があった。

「すみません。本家に連絡してしまって。」

「いいのよ、建人。私、今回の事で自分の弱さを思い知った。だから、強くなりたいって大ババ様にお願いしたの。」

「休学の件は聞きました。修行するんですよね。半年間ですか?」

「うん。ちょっと長いよね。」

「はい。それで………五条さん、との事はどうなりましたか?」

建人は少し言い淀んだ。

私は意を決した。

「五条は……何考えてるかサッパリで。私は今アイツの事は考えられない。だけど、建人を裏切った事は事実だし。これ以上、甘えられない。ごめんね。もう、建人の彼女ではいられない。」



「そうですか………わかりました。」

少しの間を置いて建人がそう言った。

「うん。当分アイツの事は考えない。禁欲して修行に励むつもり。」

「きん、よくですか?」

「大ババ様の言い付けで。男断ちしろだって。そうすると強くなるらしいよ。私、強くなるよ。」

「わかりました。頑張って下さい。別れてもあなたは私の大切な友人です。」

「あ、りがとう。建人。さよなら。」

「さようなら。」


最後まで建人は優しかった。


電話を切った後、号泣した。


次の日から本格的に修行が始まった。

指導してくれるのは大ババ様の弟子や使用人達。
たまに大ババ様。


徹底的にしごかれた。




五条はしょっちゅう会いにきた。

建人と別れた後に来た時、

「七海から別れたって聞いた。大丈夫?」

「もう大丈夫。思いっきり泣いたから。」

そう言うと少し寂しそうな顔をした。




たまに硝子も一緒に来た。





「五条どうなった?」

庭を散歩しながら硝子と女子トーク。

「別にどうもなってないけど。」

「五条の事、どう思ってるの?」

「何かしょっちゅうこっち来るから慣れたというか何というか。」

「前はドキドキするとか言ってたじゃん。」

「うーん。そうだけど、どうかなぁ。禁欲生活ももう4ヶ月だからね。五条の事はずっと男として見ないようにしてた。」

「なるほど。禁欲終わったらまた男として見るの?」

「どうだろ?わかんない。」
/ 417ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp