第10章 ●囚われる●
忘れてた。
こいつは五条家のボンボンだった。
「まさか、ヘリ?」
「そう。ヘリコプターで。」
「何で?」
「だから、お前の事が心配だったの!てかさぁ、禁欲はないでしょ?おばあちゃん。」
「恋が望んだことじゃ。強くなるには禁欲が1番!」
「期間は?」
「半年じゃ。」
「半年も?」
これには私も驚いた。
ながっ。
「その間俺はどうしたらいいの?」
「どうしたらって禁欲は私でしょ?五条じゃがするわけじゃないでしょ。」
「お前バカなの?俺のことなんだと思ってるの?」
「何って、自己チューでボンボンですっごく強い、変なヤツ。みたいな?」
「お前なぁ。」
「ハッハッハッ。まだまだじゃのぉ?五条のガキよ。」
大爆笑の大ババ様。
「何で笑うの?」
私には訳がわからない。
「まだまだコレからだよ。おばあちゃん。」
五条が言った。
「さて、今から禁欲開始じゃ。」
「ちょっと待ってよ、おばあちゃん。せめて明日からとかじゃダメ?ねえ、お願いします。」
大ババ様に頼み込む五条。
何で明日?もしかして、コイツはそんなに私とヤリたかったの?
「五条悟よ、今から半年じゃ。恋には手出すなよ。まあ、出させはせんがな。フォッフォッフォッ。」
「じゃあね、バイバイ。」
夕方になり五条を見送る。
「俺も禁欲するから。」
「何で?別に私に合わせなくたっていいのに。」
「お前、それ本気で言ってる?」
「どう言う意味?」
「まーいいさ。また今度な。」
何が言いたかったのかよくわからないまま、五条は帰って行った。