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流れる 〜呪術廻戦 五条悟※R18〜

第10章 ●囚われる●


「あの男は禪院甚爾です。」

「ぜんいん?御三家の?」

「はい、そうです。あの甚爾という男ははみ出しもので、術師殺しの異名があります。」

「母さまの男だったの?あいつがそう言ってた。」

「はい。その様に記憶しております。」




2時間以上車で走り、大ババ様の屋敷に着き大広間に通された。

「ワシのひ孫は揃いも揃って……」

「ちょっと待ってよ。和くんはともかく私は何も悪い事してないでしょ?」

「禪院家のクソガキにさらわれたんじゃろうが。情けない。」


おっしゃる通りです。



「それを、五条のガキに助けられるとは。全くもって情けない。」


それは本当に、自分でも情けないと思う。


五条はまた強くなった。


私も強くなりたい。

「大ババ様、私強くなりたい。だから修行させて下さい!」

頭を下げた。

「よしよし、わかった。それじゃあ、禁欲しろ。」

「きん、よく?」

「お前、禁欲も知らんのか?男断ちじゃ。」

「お、おと、おとこ、断ち?」

「ワシが何も知らんと思うとるのか?壁に耳あり障子に目ありじゃ。ぜーんぶ知っとるぞ。お前がもう生娘じゃない事ものぉ。」


生娘?何言ってんの?このババァ。


ぜーんぶって?どこまで?


「和との事も知っとるわい。」


ゲッ、あれもバレてるの?


ウチの使用人はみんな大ババ様の手下だもんねぇ。


バレるのも当然か。


「和に七海のガキに五条のガキに。お前は次から次へと。男断ちするには丁度いい時期じゃ。」

「そもそも何で男断ちなの?」

「禁欲して修行すれば強くなるんじゃ。」


その時、襖がゆっくりと開く音がした。
そして、あの明るい声が聞こえてきた。

「禁欲?それはないじゃぁんおばあちゃぁん。」

串団子を右手に、左手にはお茶を持った五条が現れた。

「何であんたがここにいるのよ!?」

「だって。俺の可愛い恋ちゃんが連れてかれちゃったから。心配になっちゃったんだよ。」

五条は大ババ様の隣に座り、お茶を啜った。

「五条、一体いつからここにいるの?」

「うんっと、お前が来る1時間くらい前かな。」

「何でそんなに早く来れるの?」

「俺、五条悟だよ?」
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