第9章 醒める
「わかった。それでいい。」
天内は静かに言った。
次の日、俺と傑、天内と黒井さんは沖縄のビーチにいた。
「めんそ〜れ〜」
犯人が取引場所を沖縄に指定したため、沖縄に来た。
そして黒井さん救出!
ストレス発散の為、ビーチに遊びにやって来たというわけだ。
傑は取引場所を沖縄にした事が気になっている様だった。
「時間稼ぎでは?」
黒井さんが言った。
「それなら交通インフラの整っていない地方を選びます。」
「まさか奴ら空港を占拠する気じゃ。」
黒井さんが心配している。
大丈夫!ちゃんと手は打ってある。
こっちに七海、灰原、そして愛しの恋を呼んだ。
「プハハハハ!ナマコ!ナマコ!」
「キモッ、キモッなのじゃー。」
天内とはしゃぎまくった。
「おーい!そろそろ時間だよ!」
傑がそう言うと、天内は落ち込んでいる様子だった。
「傑、戻るのは明日の朝にしよう!」
「だが」
と、傑は渋ったが何とか説得した。
だって恋が来てるんだよ?
「恋こっちに呼んでよ。」
「はいはい、わかったよ。悟。」
傑が灰原に電話をかけて、恋を呼んでくれた。
しばらくして、傑が恋が来た事を知らせてくれた。
「恋!、こっち来てー!」
大声で呼んだ。
すると、恋はゆっくり、ゆっくりこっちへやって来た。
そして、足を海水につけて、
「冷た!」
可愛いなぁ。
天内に俺の女だと紹介すると、キレて海水を俺にかけて来た。
「ひっどぉい!恋ちゃん。」
そう言ってむくれてみた。
そしたら、頭痛いって言うから熱があるのかもって思っておでこをくっつけた。
「ちょっと。やめてよ。子供の前で。」
またキレた。
まあ、怒った顔も可愛いんだけどね。
すると、天内が喉渇いたと言って傑達の方へと走って行った。
「五条のせいじゃない。」
「やーっと口聞いてくれた。」