第9章 醒める
「500年に一度天元様と適合する人間、星漿体と同化し肉体の情報を書き換える。」
夜蛾が言った。
要するにその星漿体が天内理子だ。
「その星漿体の少女の所在が漏れてしまった。今、少女の命を狙っている輩は大きく分けて2つ。天元様の暴走による現呪術界の転覆を目論む、呪詛師集団【Q】天元様を信仰、崇拝する宗教団体盤星教【時の器の会】天元様と星漿体の同化は2日後の満月。それまで少女を護衛し天元様の下まで送り届けるのだ。」
ガキで命狙われてるのか。
「心してかかれ!」
夜蛾のゲキが飛ぶ。
「まぁ大丈夫でしょ、俺達最強だし。」
傑と共に天内理子のもとへ向かいながら話す。
「悟、前から言おうと思っていたんだが、一人称俺はやめた方がいい。特に目上の人の前ではね。私、最低でも僕にしな。年下にも怖がられにくい。」
「はっ、嫌なこった。」
傑は何言ってんだ?と思った。
その時、目の前のビルで爆発が起こった。
「お?」
そして最上階からセーラー服の女が降ってきた。
「目立つのは勘弁してくれ。今朝怒られたばかりなんだ。」
傑が呪霊を出して女を助けた。
「いやあ、セーフセーフ。」
ホッと一安心。
すると、何処からかナイフが飛んでくるのが見えた。
咄嗟に無下限呪術で止めた。
「君、五条悟だろ?強いんだってね。噂が本当かたしかめさせてくれよ。」
軍服の様な物を来た女が現れた。
「いいけど。泣いて謝れば殺さないでやるよ。」
「クソガキが。」
軍服の女はQの戦闘員だった。
そして、弱かった。
「何だ、こんなもんか。」
携帯を出して写真を撮り、傑に送った。
そして、上を見上げる。
「あっちも終わった様だな。」
傑と合流して気絶してる天内理子を抱き上げる。
すると、すぐさま目を覚ました。
「お。起きた。」
バチン!
思いっきりビンタされた。
「下衆め、妾を殺したくばまずは貴様から死んでみせよ。」
威勢の良いガキだ。
「理子ちゃん落ち着いて。私達は君を襲った連中とは違うよ。」
傑がなだめる。
「嘘じゃ、嘘つきの顔じゃ。前髪も変じゃ。」
ガキはそう言って暴れた。