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流れる 〜呪術廻戦 五条悟※R18〜

第8章 焦る


そう言うと男はニヤリと笑った。

「悟!」

その時、夏油が呪霊を出して後ろから男に体当たりさせた。
その反動で私は宙へと舞った。

「恋、大丈夫?」

夏油が私を受け止めてくれた。

「大丈夫、ありがと。」

夏油の出した呪霊は男を飲み込んだ。

2人で五条の方へと走りよる。

「問題ない。術式は間に合わなかったけど内臓は避けたし、その後呪力で強化して刃をどこにも引かせなかった。ニットのセーターに安全ピン通したみたいなもんだよ。天内優先、アイツの相手は俺がする。傑達は先に天元様の所へ行ってくれ。恋、お前は夜蛾のところへ行け!」

「五条!でもっ!」


五条の側に居たかった。


「悟、油断するなよ。恋、君は先生に知らせに行って。」

「わかった。五条死なないでね。」

「死なねーよ。俺強いから。」

私は先生を探しに行った。
夏油は黒井さんと理子ちゃんを連れて私とは反対方向へ行った。

しばらく走って中庭に到達した時だった。

「ここに居たか。」

「えっ?うそ。」

私の前にあの男が現れた。

「五条は?」

「死んだ。」

「うそ。」

「うそじゃねぇよ。見てみるか?死んでるから。」

「どこにいるのっ!?」

「全く、本当に藍そっくりの性格だな。」

男は私を抱えて走り出した。
あっという間に元いた場所に戻った。

「五条!」

血溜まりの中に五条が倒れていた。

「死なないって言ったじゃん。起きてよ。」

血塗れの五条の体を揺する。

「いやぁっ!五条のバカァ!」

反応の無い五条の体を揺すり続けた。

「な?だから言っただろ。さて、俺はちょっと用事があるんだよ。お前、俺と一緒に来い。悪いようにはしないしねぇーからさ。」

「ハァ?あんたバカなの?さっすが、バカ女が付き合ってた男ね。」

「気の強い女は嫌いじゃねぇ。ヨイショっと。」

「ちょっと!何するのよ?離して。」

男は再び私を抱き上げて肩に担いだ。

「お前、血だらけじゃない?きったねーな。」

私の体には五条の血がついていた。

「だったら、降ろして!」

「仕方ない、ちょっと黙ってろ!」

そう言うと男は私を降ろして腹にパンチした。

「ウッ」

目の前が暗くなった。
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