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流れる 〜呪術廻戦 五条悟※R18〜

第1章 始まる



私の左腕には蛇がいる。

「出ておいで、紅緒」

呼びかけると、左手のひらから肩にに向けてグルグル巻きになっている蛇のタトゥーが紅く燃えた。

「猛っておるのぉ、主よ。」

手のひらから蛇の形をした呪霊が出て来た。
炎を纏う、紅い蛇。
私の事を主と呼ぶ。

「雑魚め。」

その瞬間、蛇は物凄いスピードで呪霊に巻き付き絞めた。
そして呪霊がもう少しで潰れようかという時だった。

「それでいいよ、恋。後は私が取り込む。」

夏油が言った。
私は蛇を呼んだ。

「ありがと。帰っておいで。」

そう言うと、炎が消えて蛇は手のひらから入り、元居た場所へと帰って行った。


深い深呼吸をしてから、服を整える。


「へぇ、やるじゃん。なぁ、傑。」

手袋をはめていると、五条が嬉しそうに言った。

「ああ、そうだな。すごいよ恋。これなら夜蛾先生にいい報告が出来る。」

夏油は呪霊を玉にして呑み込んだ。



建物から出ると、外で待機していた硝子の所へ向かう。
先頭は夏油で次に私が続く。

「ねぇ、ちょっと。」

不意に後ろから呼ばれる。

「何?五条。」

立ち止まり振り向く。
五条の顔を見たとたん、またドキッした。
窓から差し込む夕陽に照らされた顔がとてもセクシーに見えたから。

「蛇使いか…やるな。」

そう言うと不敵な笑みを浮かべてすぐに走って行った。


ずっとドキドキしてた訳がわかった。
五条を男として見てるから。
背が高くて笑顔がセクシーで。
飄々としてて、掴みどころがなくて。
それに私よりも強くて。


あいつと良く似てる気がする。

私がここに転校する原因を作ったやつ。

不意に嗅いだタバコの香り、あいつと良く似た五条悟。

あの時みたく面倒な事にならなきゃいいけど。
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