第41章 ●戒める●
「アイツって私好みのイイ男の事?」
「そう。恵の父親。真希の従兄弟にあたるんだよ。」
「なるほど、天与呪縛か。」
「だけど、禪院家っていうかクソ直哉が邪魔しててなかなか等級が上がらないの。あれだけの実力ならとっくに3級になっててもおかしくないのに。」
「若いのに色々大変な子だね。」
「あの子の力になってやりたい。女の子なんだもん。幸せにならなくちゃ。手始めにクソ直哉懲らしめてやったからね。」
「恋も若い頃から苦労してるもんね。」
「あの子に比べたら私のなんて大した事ないよ。」
濃いめのブラックコーヒーを一気に飲み干した。
「よしっ、後は焼くだけ。」
夜、自分の家でグラタンを作った。
「悟くんのご帰宅ですよー!」
オーブンに入れてスイッチを押した時、悟がやって来た。
手にはスイーツの箱が。
「それなあに?」
「プリン買ってきたよ。」
「ありがと、悟。」
思いっきり背伸びして頬にキスした。
そして箱を受け取り冷蔵庫へしまう。
「とりあえず前菜食べたいな。」
「サラダ食べる?」
「そうじゃなくて。」
「なあに?」
悟が何言ってるのかわかんなかった。
「恋ちゃんを食べたい。」
「キャッ!」
抱き上げられ運ばれる。
「いただきます!」
エプロンの紐を解かれ乱暴に服を脱がされる。
「悟!?」
「1週間も我慢したんだから。朝はキスも拒まれたし。」
「あれは学長室だったから……」
「お仕置きしよっか。」
「ヤダァ……」
「そんな顔して煽んなよ。」
「ちゃんと愛してくれなきゃヤダ。」
「んーもうっ!可愛いんだからぁ。ちゃんと愛してあげるからね。」
「優しくして。」
「今日はそういう気分なの?」
「うん。」
「じゃあ、目一杯優しくしてあげるからね。」