第41章 ●戒める●
「あうっ……」
股間を押さえてその場にうずくまる俺。
「か弱い女の子いじめちゃダメだよ直哉くん。」
「恋……ちゃん……俺の……ああ……」
「うわぁ、痛そう…….気の毒に。」
悟くんが自分の股間に手を当てながら言うた。
「ハァ?コイツの味方なの?だったらお前も同じようにしてやる。」
悟くんにまで凄む恋ちゃん。
「ごめんなさい!僕は恋ちゃんの味方だよ。」
あの悟くんが女相手にこんな風に謝るやなんて。
ホンマ、恋ちゃんは最高の女やな。
「二度と真希や真依に手出すんじゃないよ。次は本気で蹴るから。」
これは本気やないんか?
「は、はい!わかりました、恋さま。」
「さて、金玉蹴ったらお腹すいちゃった。真希、何か食べに行こうよ。」
「フッ……ハッハッハッハッ、イカれ具合半端じゃねえな。最高だよ、恋!」
真希ちゃんも恋ちゃんに心酔したようやな。
2人は仲良さそうに歩いて行く。
「いい女でしょ?」
悟くんがニヤつきながら言うた。
「最高の女やね。悟くん、大事にしてあげてな。」
「もちろん、言われなくてもそうするよ。」
「さーとーるー!早くぅ!」
恋ちゃんが呼んでる。
「あっ、大変!じゃあね直哉。待ってよ、恋ちゃん!」
悟くんは嬉しそうな顔して走っていった。
「あーあ、これどないすんねん。ますます惚れてもうたやんけ。」