第39章 ●縛る(夢主の場合)●
「一日中恋ちゃんとラブラブしたいなあ。」
「今はこれで我慢してね。」
頬にチュッってしてあげた。
「可愛い♡」
「ちょっとヤダ!」
押し倒されて服を捲られて舐められる。
ちょっぴり強引に。
でも、それはそれで良かったりして。
「ハア、今日もよかったよ。」
終わると頭を撫でてくれる。
大好きな人。
「ハアッ、ハアッ、朝から……乱暴……」
息が上がってる。
荒々しく抱かれたから。
「ごめん、痛かった?」
「ちょっと……ね。」
本当にちょっとだけね。
「ごめん。」
すぐ泣きそうになるんだから。
そんなになるくらいなら乱暴にしなければいいのに。
優しく抱きしめてくれる。
優しく、優しく。
愛しい人。
昨日、建人とランチに行ったから怒ってるんだろう。
「嫉妬深いね、悟くん。」
「お前が好きだからだよ。」
「わかってる。大好きよ。」
「俺も大好きだから許して。」
「わかってる。今日、買い物行くけど許して。」
「買い物?誰と?」
「硝子と日下部。」
「日下部!?」
「うん。学長に頼まれたお正月の買い出し。」
毎年高専で年越し&お正月を祝う。
術師は独身が多いし、学生の中には家族と疎遠の子もいるから。
「お前がおせちで硝子が酒の仕入れだろ?日下部は何なの?」
「荷物持ち兼運転手。」
「なるほどね。変な事されそうになったらすぐ知らせろよ。」
心配性なんだから。
「何もしないよ。日下部はみんなにセクハラしてるだけなんだし。」
悟を見送って硝子の家に行った。
「おはよー!」
「あー、あだまいたい……」
相変わらず二日酔いの硝子。
「はいはい、おにぎり作ってきたから食べて。」
悟の家で朝ごはんの残りをおにぎりにした。
それと残り物のおかずも少し詰めてきた。
「ありがとう。やっぱアンタは天使だ。」