第39章 ●縛る(夢主の場合)●
「硝子の事だからちゃんとシメてるよ。」
「まあ、そうだけど。でも、何でもっと早く言わなかったの?」
「ごめんね。これで許して。」
悟の脛をさすり、立ててる膝にキスを落とした。
「許すよ。僕が暴走しない様に黙ってたんだよね?」
頭を撫でてくれた。
「そうだよ。」
悟の膝にもたれかかり、彼の大きな手で頭を撫でてもらう。
心地良い。
このままずっと甘やかされていたいと思えてくる。
「愛してるよ、恋。」
「愛ちてる……」
「眠いの?」
「う……ん。今日は疲れちゃったから。」
体を起こし、座椅子にもたれかかる。
「ごめんね、激しくしちゃったからね。抱っこして欲しい?」
「ど……うして?」
眠くて頭が働かない。
「眠くなると甘えん坊になるもんな。ほら、おいで。」
悟の首に腕を回すと持ち上げてお布団へと運んでくれた。
大好な悟と一組の布団で眠る。
悟があったかいからお布団いらないぐらい。
大好きな温もりと香りに包まれて眠る幸せ。
「フワァ……今何時だろ?」
悟を起こさない様、布団から出てスマホを見ると朝の6時だった。
「あ、硝子だ。」
丁度その時、硝子からメッセージが届いた。
昨夜は嫌な思いさせてごめんね。
アイツは追い出したから。
起きたら一緒に露天風呂入って目覚めのコーヒー飲まない?
すぐに支度をして隣の部屋へ向かう。
悟には置き手紙をしておいた。
「あんなヤツ昨夜のうちに叩き出してやった。」
「さっすが硝子。」
2人で露天風呂に浸かりながら話す。
「よりによって私の親友に手を出そうとするなんて。それより五条にはバレてないの?」
「思わず言っちゃった。だけど落ち着かせた。」
「やっぱり私は無理だな、1人の男に人生捧げるの。」
「硝子は綺麗だよ。」
「おーい!お前ら、朝飯食うぞー」
隣から悟の声が聞こえた。
「「はーい!!」」