第38章 ●縛る●
部屋へ入り襖を開けて布団の上に恋を倒して馬乗りになった。
馬乗りって言っても恋の腹に体重を乗せている訳じゃない。
そんな事したら小ちゃい恋ちゃんは死んじゃうからね。
「ハアッ、ハアッ、な、にするの?」
いきなり倒されて息が上がってる恋。
瞳を潤ませて。
そそっちゃうじゃん。
「可愛い恋ちゃん、ちょっとお仕置きしよっか。」
「何で?」
「お前、よその男に愛想振り撒きすぎ。」
ヤキモチ妬いたことを恥じた僕はどこへやら。
「親友の彼氏だよ?仲良くしようと思った……ンッ……」
動く唇を僕の唇で塞いだ。
キスしながらパーカーを捲り上げ、胸を揉む。
「ハアッ、ハアッ……悟のバカ……」
「お前が欲しい……」
目隠しの紐で恋の両手を縛り上げた。
そしてデザートしっかりいただいちゃいました。
「ごめんね、恋。痛くなかった。」
「ハアッ、痛くはない……けど、さ、とる……激しすぎ……」
終わってから紐を解き、優しく抱きしめてあげた。
「だって恋が可愛いから。」
「もお……」
サンタさんの服を綺麗に整えてあげた。
「ごめんね、サンタさん。大好きだよ、許してね。」
ほっぺにキスしてあげた。
「可愛い悟くんにサンタさんからいいものあげるね。」
「えっ?いらないよって言ったのに?」
「だって……まあ、ほんの気持ちだよ。」
そう言って荷物をゴソゴソ漁る恋。
「はい、どうぞ。」
クリスマスカラーの包みを渡された。
「開けていい?」
「いいよ。」
包みを開けると中にはグレーのマフラーが入っていた。
恋の好きなブランドのチェックのマフラーだ。
「ジャジャーン、自分用にも買っちゃった。似合う?」
そう言うとクリーム色のチェックのマフラーを出した。