第38章 ●縛る●
「変じゃないよ。可愛い。」
「良かった。早く行こっ!」
「うん。」
隣の部屋に行くだけなのに手を繋ぐ。
ラブラブだね、僕ら。
色々あったけど僕たちのラブラブ度は増したよね。
「お待たせー!」
隣の部屋へ入ると硝子達は既に一杯やってるみたいだった。
テーブルの上にはたくさんの料理。
「何してたの?まあ、大体想像はつくけどね。」
硝子のヤツ、既に出来上がってるな。
奥側に並んで座ってる2人。
硝子の前に恋、真田の前に僕が座る。
「恋ちゃん、もしかしてその下はサンタさんかな?」
真田が恋を舐め回すように見て言った。
「えっ?あ、ああ、そうです。」
恋が戸惑ってる。
「へえ、いいねえ。きっと似合うだろうなあ。」
何だ?コイツ。
硝子の男のくせに。
「硝子にも着せてみれば?」
言ってみた。
硝子は恋と違って美人系だ。
背が高くスタイルもいい。
何着せても着こなせそうだ。
「やめてよ、五条。私は恋みたいに従順な女じゃないよ。」
硝子が言った。
「硝子、私は別に従順なわけじゃないよ。」
反論する恋。
「そうだね。従順に見せかけといて結構マウント取るよね、見かけによらず体術得意だしね。五条も落とされた事あったしね?」
ニヤつく硝子。
「あれは生徒に見本見せるからわざと無防備にしてたんだよ。まさか、コイツが本気で〆るなんて思わないし。」
「へえ、可愛いのに強いんだ。すごいね。」
真田が恋を見ながら言った。
「えっ?ま、まあ……」
照れる恋。
何照れてんだよ……
「さて、食べよう!アンタ達はワインでいい?」
「うん、ありがと硝子。」
「貸してごらん、僕が開けてあげよう。」
真田が恋からワインボトルを受け取り、栓を開けた。